☑健康診断等で血糖値が高いと指摘された
☑食事をしているのもかかわらず、最近体重が落ちている
☑なぜか体重が減少し続けている
☑吐き気や嘔吐の症状がある
「しっかりと食事を摂っているにも関わらず痩せてしまう」、「なぜか体重の減少が止まらない」といった症状がある方は疾患に罹患している可能性があり、その原因の一つとして、糖尿病が考えられます。
糖尿病で体重が減少する理由は主にインスリンの働きの不足にあります。
インスリンは膵臓から分泌される物質で、血液中の糖分を細胞に取り込むことでエネルギーとして変換する役割を持っています。
しかしインスリンが減少したり、はたらきが悪くなると糖分をエネルギーとして利用できなくなってしまいます。
その結果、体は脂肪や筋肉を分解してエネルギーを得ようとするため、急激に体重が減少します。
この状態を放置すると血糖値がさらに上昇し、糖尿病の合併症を発症するリスクが高まります。
具体的には神経障害、網膜症、腎症、動脈硬化症などが進行する危険があります。
糖尿病合併症には様々な疾患がありますが、悪化すると最悪の場合、命に関わるものもあります。
さらにこの状態を放置してしまうと、糖尿病性ケトアシドーシスという非常に危険な代謝不全を引き起こし、命に関わる危険な状態になる可能性があります。
糖尿病性ケトアシドーシスは体内で糖をエネルギーとして使えないため、脂肪を分解することでケトン体が過剰に生成され、血液が酸性化することによって引き起こされます。
症状としては吐き気や嘔吐、腹痛、深い呼吸、意識障害などが現れ、早期に医師の診察を受けることが必要になります。
特に「食べても食べても痩せる」という症状が見られる場合には、糖尿病がかなり進行している可能性があります。
症状として当てはまるものがある場合には、お早めに医師にご相談されることをお勧めします。
体重が減少する原因は糖尿病だけではなく、甲状腺機能亢進症(バセドウ病)の可能性もあります。
甲状腺ホルモンは本来、エネルギー代謝を調整する役割をもつホルモンですが、この病気になると甲状腺ホルモンが過剰に分泌されてしまい、脂肪や筋肉の分解が促進されることで体重が減少します。
主な症状には疲れやすさ、発汗、動悸、不眠、イライラしやすくなるなどがあります。
これらの症状が見られる場合は、早めに医療機関を受診して適切な診断を受けることをお勧めします。
悪性腫瘍(がん)も体重減少の一因となることがあります。
がん細胞は正常な細胞よりも多くのエネルギーを消費し、体の栄養を奪うため、体重減少を引き起こします。
がんが原因で体重が減少する場合には食欲低下を伴うことが一般的ですが、初期段階では食欲が低下しないこともあります。
特に胃や腸などの消化器系のがんは、食欲不振や栄養吸収障害を引き起こし、急激な体重減少を招くことがあります。
そのため、体重減少が続く場合は原因を特定するために医療機関での精密検査を受けることを推奨いたします。
糖尿病の治療方法として一般的なのは食事療法と運動療法、薬物療法を行うことです。
当院の糖尿病治療に関して、詳細は下記ページをご参照頂ければと思います。
(https://kobayakawa-dm.com/diabetes/treatment/)
しかし、「食べても食べても痩せる」という症状が出ている場合には食事の管理はもちろん大切ですがお薬による治療方法をお勧めしています。
インスリンの働きを補うお薬を服用いただくことで体内でのエネルギー変換を正常に行うことを促します。