名古屋認知症・物忘れ相談室
監修医院:小早川医院

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簡単な足し算・引き算ができなくなった

今までできていた簡単な計算ができなくなるのは、認知症の兆しかも知れません

加齢による“もの忘れ”は、悪化したとしてもその頻度が増えるだけで“もの忘れ”にとどまっています。ところが認知症の場合には、もの忘れ(記憶障害)にとどまらずに、簡単な計算ができなくなり(計算力障害)、時間や場所の見当がつかなくなり(見当識障害)、判断力の低下のため少し複雑な状況になると正しい判断ができなくなるという判断障害へと進行していきます。

寝ていることが多い、作業を長く続けられない、周囲の状況を考えずに行動を起こそうとする、他人の作業にちょっかいを出す、人の話を自分のことのように受け取って反応する、テレビやラジオの音があると会話が聞き取りにくいなどの症状も注意、意欲、判断の障害であり、原因は前頭葉の機能低下です。特に注意障害はアルツハイマー型認知症の初期でも見られます。記憶障害、計算力障害、見当識障害、判断障害、意欲・注意障害などを認知症の中核症状と呼びます。

違和感に気付いたら、早めに検査を受けましょう

認知症はかつて「痴呆」と呼ばれ、発症したら最後、打つ手がない病気と考えられていました。しかし、実際には早期発見、早期治療によって進行を遅らせることも、症状を改善させることも可能です。そのためには家族や本人が初期症状を見逃さないことが大切です。家族が比較的気づきやすいポイントは記憶障害です。直前の出来事や言動をすぐに忘れてしまうので、同じことを繰り返し言う、食事をしたことを忘れる、置き忘れやしまい忘れが多くなるなどの症状が見られるようになります。

次に気づきやすいのは判断力の障害と実行機能の障害です。物事を判断・理解して計画的に実行することが難しくなるので、複雑な仕事ができなくなります。また、「その人らしくなくなる」、「日常生活を共にしている家族が違和感を感じる」といった現象も大切な兆候です。身だしなみがだらしなくなったり、趣味に興味を失ってしまうといった変化が見られたら、認知症の初期段階である可能性があります。早めに医療機関を受診して認知機能の検査や脳の画像診断を受けていただく必要があります。

今までできていた簡単な計算ができなくなった、というのは認知症でよくある症状のひとつです。
認知症は早い段階で気付き、治療を開始することで進行を遅らせる、改善させることが期待できます。少しでも気になることがあれば、認知症外来を行っている小早川医院にご相談ください。

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