NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)を点滴あるいはサプリメントという形で補充することで細胞内のNAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)を増加させ、長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)を活性化させる新しいアンチエイジング治療です。
NAD+補充が若返りの鍵!

生命体は細胞で出来ています。そして細胞の活力がそのまま生命体の活力に影響します。細胞が働くためにはエネルギーが必要ですが、エネルギー生成に重要なのが、コエンザイム(補酵素)であるNAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)です。(ニコチンと言ってもタバコのニコチンとは別モノ。ビタミンB3からできる物質です。)このNAD+は年齢と共に著しく減少し、50代では20代の半分にまで低下していると言われています。
このNAD+量の低下が、老化の原因ではないかと注目が集まっています。つまりNAD+を補うことで老化対策になるのではないかということです。
ところが、NAD+は細胞膜を通過できないという難点があります。そこで体内でNAD+が生成される前の物質であるNMNが注目されることになったのです。動物実験で確認されたのは、細胞内に入ったNMNがすぐにNAD+になることです。ですから、NMNを摂取することがNAD+の増加につながるわけです。

NMNの摂取がNAD+の増加につながる
食品にもNMNは含まれていますが、非常に微量。食品でNMNを補おうとするのには無理があります。

当院では、NAD+増強法として、定期的なNMN点滴をお勧めしています。また、点滴と点滴の間の維持療法として、NMNサプリメントの摂取もお勧めしています。 NMNをサプリメントとして摂取すると肝臓のNAD+濃度がまず上昇して、その他の臓器ではその後にゆっくりと上昇していきます。点滴した場合は、直後から各臓器のNAD+濃度が同時に上昇します。ですから、点滴のほうが短期的効果は実感しやすいかもしれません。しかし、アンチエイジング治療は長期に続けて初めて効果が明らかになるものです。ですから点滴もサプリメントも継続が大切です。
動物実験で次々と示される驚きのデータ
1906年にNAD+が発見されて以来、体内に豊富にあることや、生命維持のための分子レベルの伝達経路における重要な役割を果たしていることが科学者の注目を集めてきました。動物実験では、体内のNAD+量の上昇が、代謝機能低下、腎機能低下、神経機能低下や糖尿病、心臓疾患、神経変性疾患や免疫機能の衰えなどの老齢化疾患を改善するという結果を示し、老化を遅らせる特性までも示しました。
「老化」
NAD+は、サーチュインタンパクがDNAの遺伝情報の無傷状態を守りDNAの修復を進めるための燃料です。長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)の活性化によってサーチュインタンパクが合成されます。自動車が燃料無しには走れないのと同様に、サーチュインタンパク(酵素)の活動にはNAD+が必要です。
「代謝」

NAD+は、正常なミトコンドリアの機能と安定的なエネルギー供給を保持するのに必要な要素です。老化と高脂肪な食事は、体内のNAD+量を減少させます。研究によると、NAD+の量を増加させることで、年老いたマウスで食事と加齢による体重増加が抑えられ、運動能力が高まることが確認されています。
「心臓」

NAD+量を増やすことは、心臓を守り循環器機能を改善することにつながります。高血圧は心臓発作につながる心臓肥大と動脈硬化の原因となります。マウスでは、心臓のNAD+量を増やすことにより血流不足によって生ずる心臓損傷を予防することができます。
「神経」

アルツハイマー病のマウスでは、NAD+量の増加が、脳の神経細胞間の情報伝達を妨げるタンパク質を減少させることが示されています。NAD+量の増加は、脳への血流不足の際に脳細胞死を防ぎます。多くの動物実験モデルで、脳年齢を低く保ち、神経変性疾患を防ぎ記憶力を向上させることが示されています。
「免疫」

加齢によって免疫機能が衰え、病気になりやすくなり、季節性のインフルエンザやCovid-19からの回復が難しくなります。最近の研究結果では、NAD+量が、炎症をコントロールし、免疫反応や加齢の中での細胞の生き残りに対して重要な役割を果たしていることが示唆されています。その研究では、免疫の異常に対するNAD+の治療効果の可能性が提示されています。

NMN点滴療法の安全性
2020年には慶応大学の研究グループや日本アンチエイジング外科学会などからNMN点滴療法に関する安全性評価の報告が出され、重大な副作用は認められないとの結果でした。
現在、国内でもNMN点滴療法を導入する施設が増加しており、各施設からの調査結果が集積しつつあります。血管痛、倦怠感、微熱などが時に見られるものの、やはり重大な副作用は報告されていません。
当院で採用しているNMN製剤について
NMNには、分子構造の異なるα-NMNとβ-NMNの2種類が存在します。
α-NMNは、分子を構成する原子の種類と数はβ-NMNと同じですが、その原子同士のつながりの向きが異なっている部分があるため別の物質であり、α-NMNはβ-NMNの光学異性体と呼ばれます。
本来、人体に必要なNMNはβ-NMNです。
人間の体内ではβ-NMNのみが生成され、不必要なα-NMNが生成されることはありません。ところが、コスト削減のために安易な化学合成によって製造されたNMNには、高い確率でα-NMNとβ-NMNが混在しています。
本来人体で生成されないα-NMNは、人体にどのような影響を及ぼすかは全く不明です。α-NMNがβ-NMNとは科学的には真逆の働きをする可能性も否定できないのです。α-NMNの混在しないβ-NMNは、極めて精密な製造工程を通じてのみ製造することができます。その分製造にかかるコストも高額となり、純粋なβ-NMNは高価で貴重なものなのです。
当院では、β-NMNの純度99.5%以上でα-NMNを含まない良質なNMN製剤を厳選して使用しています。コストパフォーマンスに配慮して、以下のように現時点で最も信頼のおける2社の製剤を使いわけています。
・NMN点滴 150mg 細胞治療技術研究所(Cytix)製
・NMN点滴 300mg NMN医療研究会製
・NMN点滴 500mg NMN医療研究会製
・NMNサプリメント 細胞治療技術研究所(Cytix)製
NMN点滴療法/NMNサプリメント療法の費用
療法 | 費用 |
---|---|
NMN点滴療法(150mg) | 29,700円(税込) |
NMN点滴療法(300mg) | 29,700円(税込) |
NMNサプリメント (1か月分 NMN150mg入りカプセル×60個) | 13,000円(税込) |
NMNサプリメントについて
【安心安全の国内製造】
当院で使用する、CyTIX社(株式会社細胞治療技術研究所)
【NMNの純度】
NMNの純度が高いサプリほど高品質なサプリメントです。
CyTIX社のサプリメントは NMN純度試験報告書により NMN純度99.5%であることが証明されております。

NMNサプリメントおすすめ摂取方法
NMNは1日200mgから500mg摂取するのが安全で効果的
また、飲むタイミングとしては、
未承認医薬品等であることの明示 入手経路等の明示
NMN点滴療法に用いる未承認医薬品等は、医薬品医療機器等豊穣の承認を得ていないものです。管理された施設内にて院内調剤(一部外部委託)として適法に調剤しています。日本では、未承認医薬品を医師の責任において使用することができます。
国内の承認薬品等の有無の明示
NMN点滴療法に使用できる同一の性能を有する他の国内承認薬品はありません。
諸外国における安全性等に係る情報の明示
主要国において承認されている国はありませんが、ワシントン大学医学部などで臨床試験(二重盲検無作為化試験)が開始されています。現時点において、重大な副作用の報告はありません。
文責:小早川医院 院長 小早川裕之