痛風は、血液の中の尿酸が多くなり(高尿酸血症)、これにより尿酸の結晶が関節に溜まってしまい関節炎を引き起こす病気です。尿酸が溜まった関節は赤く腫れあがり、それとともに激しい痛みがあらわれます。高尿酸血症の状態が続くと腎臓に障害が生じる可能性があります(痛風腎)。30代から40代の男性に生じやすい病気です。痛風腎が進行すると腎不全となり血液透析が必要になる場合もあります。また高尿酸血症は動脈硬化を促進する因子でもあります。痛風/高尿酸血症は生活習慣や食事習慣が原因で引き起こされる病気であり、症状を改善させるためには薬を用いた治療だけでなく、食生活も見直すことが重要になります。
足首や膝、足の指などに発赤、発熱を伴う腫れと強い痛みが突然あらわれます。まれに手の関節にも症状があらわれる場合もあります。症状はしばらくするとおさまりますが、高尿酸血症を放置すると再発を繰り返します。徐々に症状が出る間隔が短くなっていきます。
痛風かもしれないと思う方は以下をチェックしてみてください。
当てはまるものがある方は早期に医師の診察を受け、治療をうけることをお勧めします。
また、以下のチェックリストで当てはまるものが多い方は尿酸値が高い傾向にあり、痛風予備軍の可能性があります。
3つ以上当てはまる方は痛風予備軍です。医師の診察を受け尿酸値を調べることをお勧めします。尿酸値が高い状態が続くと痛風の発作が出てきます。高尿酸血症・痛風は早めの受診、生活習慣の改善を行うことが大切です。
痛風/高尿酸血症は薬物療法と生活習慣の改善により治療していきます。
薬物療法では関節炎から引き起こされる痛みを改善させることと、その要因である高尿酸血症の改善を行います。尿酸値を改善させるお薬として、尿酸産生抑制薬と尿酸排泄促進薬があります。
また、尿酸値を下げるためには食事療法も有効です。当院では、管理栄養士が栄養指導を実施していますのでお気軽にご相談ください。
文責:小早川医院 院長 小早川裕之