・高齢者(65歳以上の方は名古屋市の補助が受けられます。)・脾臓の摘出手術を受けた人(保険適用あり)・心疾患・呼吸器疾患の慢性疾患、腎不全、肝機能障害、糖尿病、慢性髄液漏等の基礎疾患がある人・鎌状赤血球疾患、その他脾臓機能不全である人・免疫抑制の治療を予定されている人(治療まで14日以上余裕のある人)
肺炎球菌とは、肺炎や気管支炎などの呼吸器感染症、中耳炎、副鼻腔炎、髄膜炎などを引き起こす原因となる細菌です。とくに肺炎は高齢者においては死亡率が高く、なかでも肺炎球菌による肺炎が最も頻度が高く重症化しやすいのでご注意ください。
このワクチンは1回の接種で、肺炎球菌の23種類の型に対して免疫をつけることができます。現在90種類以上の肺炎球菌の型が報告されていますが、この23種類の型で成人の肺炎球菌による感染症の80%以上がカバーできます。個人差はありますが、1回の接種で5年程度の効果が期待できます。
以下の①または②に該当する方 4,000円(税込み)13歳〜65歳未満の方 7,700円(自費医療・税込み) ①定期予防接種対象となる方(1)65、70、75、80、85、90、95、100歳となる年度に属する方(2)60歳以上65歳未満で心臓、腎臓、呼吸器の機能障害、HIVによる免疫機能障害があり、その程度が身体障害者1級相当である方。(該当する障害があることがわかる、身体障害者手帳の写し又は診断書が必要です。) ②任意予防接種名古屋市では高齢者肺炎球菌の定期予防接種に加え、独自に定期予防接種の対象年齢に該当しない65歳以上の方にも費用助成を行っています。対象となる方(1)昭和29年4月1日以前に生まれた方(2)60歳以上65歳未満で心臓、腎臓、呼吸器の機能障害、HIVによる免疫機能障害があり、その程度が身体障害者手帳1級相当である方上記1・2のいずれかに該当する場合は、自己負担4,000円で接種を受けることができます。なお、過去に接種を受けたことがある方は対象となりませんのでご注意ください。
予防接種後のおおよそ30分ほどは、接種を受けた医療機関にそのまま留まるか、医師とすぐに連絡が取れるようにしておきます。接種部位に異常な反応があらわれたり、体調が悪化したりした際は、すぐに医師の診察を受けましょう。また、接種部位は清潔に保ち、接種後24時間以内は体調が変化する可能性がありますので、過激な運動や過ぎた飲酒は控えるようにしてください。
・定期予防接種の対象の方(無料で受けることができます)【第1期】生後12か月から24か未満【第2期】小学校就学前年度1年間
小児の定期予防接種以外では、10代後半から40代の女性(特に、妊娠を予定あるいは希望している女性や妊娠する可能性の高い女性)、2.妊婦の夫あるいはパートナー、3.妊婦の子供や同居家族など身近にいる人、などです。
風疹ワクチンの予防接種をうけることにより、妊娠中の女性が風疹にかかることを予防し、また妊婦以外の方が妊婦に風疹をうつすことを予防できます。
風疹は微熱と発疹の出るウイルス感染症で、子供がかかっても一般的には軽い症状ですみます。しかし、まれに、脳炎や血小板減少性紫斑病などの重い合併症を起こすことがありますし、成人がかかると症状が重くなって、1週間以上仕事を休まなければならなくなることもあります。
風疹の予防接種は1回の接種では十分な免疫を得られないこともあります。接種が必要な方に該当していなくても、過去に風疹にかかったか不明であったり、何回接種したかが不明確で免疫が十分にあるかわからない場合は、抗体検査を受けることをお勧めします。
下記の対象者は風しん予防接種(麻しん・風しん混合ワクチンを使用)を無料で実施しています。なお、抗体検査にかかる費用は自己負担となります。接種を希望される方は事前にお電話にて予約をお願いいたします。
対象者は以下の(1)~(3)を全て満たす方です。(1) 名古屋市に住民登録がある方(2) 次のアからウのいずれかに該当する方ア 妊娠を希望する女性イ 妊娠を希望する女性のパートナーウ 妊娠中の女性のパートナー(3) 事前の抗体検査の結果が、風しんに対する免疫が不十分と判断された方
妊婦は麻疹ワクチン、風疹ワクチン、麻疹・風疹混合ワクチン(MR)は避けてください。また、このワクチンの接種後は少なくとも1ヵ月以内には妊娠を避けるように気をつけてください。
・定期の予防接種対象者(無料で受けていただくことができます) 【第1期】生後12 か月以上24 か月未満の方 【第2期】小学校就学前の1年間にある方(いわゆる年長児)
・麻しんの流行地域(フィリピン等)へ海外渡航される方 ・過去に麻疹にかかったかどうかが不明な方や予防接種歴が明らかではない方
約10日~12日の潜伏期の後に、咳・鼻汁・結膜充血・めやに等のかぜに似た症状と共に38度以上の発熱があらわれます。熱は一時的に下がりますが、再び高熱となり、全身に発疹がみられ、高熱は4~5日続きます。発疹の出現する前後から、頬の内側に、周りが赤く中心が白い斑点がみられるようになります。徐々に全身に発疹があらわれ、強い咳が出るようになります。麻しんにかかった場合、特別な治療法はありません。感染から回復期までの約1か月の間免疫機能が下がるため、細菌による二次感染、その他の合併症に注意が必要です。
成人になってからも任意で予防接種が受けられます。過去に接種したかどうかが不明であれば、4週間以上の間隔を空けて、2回接種をお勧めします。
麻疹の抗体検査も実施しております。麻疹に対して抗体があるかどうかご不明な方は麻疹抗体検査をお勧めいたします。ご希望の方は、お気軽にお問合わせください。麻疹抗体検査の結果が出るまでには2~3日かかります。
文責:小早川医院 院長 小早川裕之