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2013.07.21更新

コウノメソッドによる認知症治療の勉強会に参加しました。

7月20日に、名古屋市内のホテルで、コウノメソッドによる認知症治療の勉強会が開催されました。
この会には、コウノメソッドを実践している100名以上の医師が全国から集まりました。また、それ以外の医師、看護師の参加者も多く、会場はあっという間に満席となりました。認知症治療に悩んでいる医療関係者が如何に多いかを実感しました。

そして、このメソッドを考案された名古屋フォレストクリニックの河野和彦先生が、実践的な認知症治療のノウハウを3時間にわたって明快に講義されました。30年もの間、認知症治療一筋に歩んでこられた先生が確立された「患者さんとその家族を幸せにするための認知症治療」のエッセンスが詰まった感動的な名講義でした。

当院の外来でも認知症の患者さんは急速に増えており、最近はさらに加速してきた感があります。一方で、認知症の治療法はなかなか有効なものがなく、このままでいくと認知症の老人をかかえて途方に暮れてしまう家族が急増するのではないかという危機感を感じています。当院ではすでにコウノメソッドを導入して治療を行っていますが、河野先生の講義を聴いて「明日からの認知症診療をさらにレベルアップしなければ」という思いを胸に帰途につきました。

2013.07.18更新

プラセンタとダイエット

プラセンタは血行を促進し、新陳代謝や細胞の働きを活性化し、老廃物の排出を促進するのでダイエット効果の出やすい体質をつくってくれます。

プラセンタのみで短期間での大きなダイエット効果は期待できませんが、プラセンタの注射や内服により脂肪の燃焼を促進させることができます。

もちろん、前提としてバランスのとれた食生活、適度な運動は必須です。

2013.07.17更新

フェルガードが糖尿病の血糖コントロールと神経障害を改善!

今年5月の日本糖尿病学会で、フェルラ酸を主成分とするフェルガードの糖尿病に対する効果が、東京慈恵会医科大学糖尿病内科の研究グループから発表されました。その結果をまとめると次のようになります。

フェルラ酸200mg/dayを57人の男性2型糖尿病患者に3ヶ月間服用してもらったところ・・
・HbA1cは7.54→7.11まで改善。

・糖尿病性神経障害の指標であるEDや痛みのスケールも有意に改善

・QOL(生活の質)評価スコアも有意に改善

試験に参加した患者さんの数は少ないものの、非常に期待の持てる結果が得られたようです。

糖尿病の方は認知症になる確率が一般の方よりも2倍前後高いことがわかっています。40代、50代からフェルガードを服用することにより、糖尿病のコントロールの改善と認知症予防の両方が期待できます。

興味のある方は、是非ご相談下さい。

2013.07.08更新

糖尿病患者さんの死因:虚血性心疾患が増加傾向!

2007~2009年に登録された6000例以上の日本人糖尿病患者を追跡した大規模研究JDCP(Japan Diabetes Complication and its Prevention Prospective)studyの3年目までの中間解析結果が、今年5月に熊本市で開催された日本糖尿病学会で報告されました。

糖尿病患者の心血管合併症を虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症)、脳卒中(脳梗塞、脳出血、一過性脳虚血発作)、下肢血管疾患(閉塞性動脈硬化症)に分けて、3疾患の割合を見ると、1年目、2年目、3年目ともほぼ6:3:1の割合になっていました。

1988年~1993年の久山町研究のデータでは、虚血性心疾患よりも脳卒中のほうが多かったのですが、JDCPで追跡した2010年代の現状は、心臓が6割、頭が3割、足が1割となり、この20年間で糖尿病患者の合併症として虚血性心疾患が急増していることがわかります。

追跡3年目までに認められた死亡例(56例)の死因は、1位が癌で28.6%、2位が虚血性心疾患で16.1でした。ただし、12.5%で認められた突然死を虚血性心疾患に含めると、癌と同率の28.6%となりました。このデータから、今後は欧米と同様に、日本人の糖尿病においても、死因として癌よりも虚血性心疾患が上に来る可能性が出てきました。

このように、糖尿病の大血管合併症として虚血性心疾患がますます重要になってくることが予想されます。糖質制限食で糖尿病治療を行う場合にも、虚血性心疾患の予防のために、摂取する脂質・タンパク質の内容を十分に吟味する必要があるでしょう。

2013.07.07更新

赤肉に含まれるカルニチンが動脈硬化を促進する?

「赤肉に含まれる栄養素のL-カルニチンは腸内細菌叢の代謝を受けてアテローム性動脈硬化を促進する」という論文が米国のクリーブランドクリニックの研究グループから発表され、注目を集めています。

赤肉(牛、豚、羊などの肉)にはカルニチンが豊富に含まれています。カルニチンは、腸内細菌の働きでトリメチルアミン(TMA)に変換されます。TMAがアテローム性動脈硬化を促進することは以前からわかっています。
一般に肉食では飽和脂肪酸・コレステロールが心血管病リスクの元凶とされてきましたが、最近の研究ではこれを支持するデータ、支持しないデータが混在しており、飽和脂肪酸・コレステロールだけでは肉食による心血管病リスクを完全には説明しきれないという考え方が主流になっています。そこに発表された「赤肉に含まれるカルニチンが一因」とするこの論文は衝撃的でした。

この論文は全米で「カルニチン論争」が巻き起こすきっかけともなりました。というのも、アメリカではカルニチンは多くの循環器医により推奨されるサプリメントであり、ベストセラー「Metabolic Cardiology」でも推奨されているからです。精肉業界も巻き込んで大変な論争になっており、どのような結論が出るのかが気になるところです。

2013.06.30更新

通年性アレルギーの原因は?

花粉症は2月から3月のスギ花粉症、3月から4月のヒノキ花粉症など、人によって悪化する季節がはっきりしていますが、最近は1年中鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、くしゃみ、咳、皮膚の発疹やかゆみなどのアレルギー症状を訴える方が増えています。この場合はハウスダストが原因であることが多いのです。

ハウスダストとは、屋内に発生する様々なアレルゲンの混合物であり、主なものはダニ、猫や犬などのフケ、ガやゴキブリなどの昆虫の死骸や糞、コウジカビなどの真菌が含まれることが知られています。

通年性のアレルギー症状に悩んでおられる方は、まずアレルゲン検査(採血で簡単にできます。自己負担は3割負担の方で5000円程度です。)を受け、原因となっているアレルゲンを明らかにすることが大切です。例えば、ダニが原因であることがわかれば、滞在時間の長い寝室をより念入りに掃除するべきですし、ガが原因の場合にはクローゼットや台所回りを意識して掃除する必要があります。

このように、原因のアレルゲンをはっきりさせることで、より具体的な対策が立てられるようになり、生活の質の向上につながります。

2013.06.29更新

米国糖尿病学会がインクレチン関連薬に関する声明を発表!

「米国糖尿病学会(ADA)は6月10日、血糖降下薬として用いられているインクレチン関連薬の開発または販売を行う全ての製薬会社に対して、各社のインクレチン製剤に関する患者レベルのデータを、独立レビューのために提供し、「インクレチン製剤が膵炎や膵癌の発生に寄与しているか否か」という疑問の解決を促進するように要請した。

 インクレチン関連薬は、GLP-1受容体作動薬やDPP-4阻害薬などの血糖降下薬などであり、単剤または他の治療薬との併用により、糖尿病コントロールを改善し、体重の減少を促進する。最近の公表文献により、2型糖尿病患者における膵炎や膵癌の発生に対する、インクレチン関連薬の寄与の可能性に関して、活発な議論が行われるようになってきている。

 患者が、医師に相談した上で、治療法に関して可能な限り至適な意思決定を行えるようにするためには、治療法に関して判明しているリスクとメリットを、患者に全て知らせる必要がある。

 行政データベースの登録データの解析では、インクレチン関連薬の投与が、膵炎に関連しないこと、またはわずかに関連することが示唆されていたが、肥満や飲酒との関連性よりは弱いものである。また、剖検組織標本を用いた最近のケースコントロール試験では、インクレチン関連薬の投与を受けた2型糖尿病患者における膵臓の腫瘍性変化の発生率が、糖尿病を有さない被験者群、またはインクレチン関連薬以外の治療薬の投与を受ける糖尿病患者群よりも、高くなっていたことが示唆された。ただし、この解析には方法上の問題点も存在していた。」  (m3.com 米国学会短信 2013.6.18.より)

記事の中に出てくる「剖検組織標本を用いた最近のケースコントロール試験」とは、今年の4月15日のブログでご紹介したDiabetesという糖尿病の一流誌に掲載された論文のことです。この論文をきっかけとして、インクレチン関連薬と膵癌・膵炎との関連に関する議論が活発化しているというわけです。こうした流れをアメリカ糖尿病学会も無視できなくなったということでしょう。
今後、SU剤や長時間作用型インスリンと同様に「関連性あり」との結論が出る可能性もあるわけですから、現状ではDPP-4阻害薬の安易な使用は避けたいところです。

糖尿病治療は、あくまでも食事療法、運動療法を中心にして、必要最低限の薬物療法を併用するという姿勢が大切です!

2013.06.25更新

糖尿病・メタボのための糖質制限レシピNo.11…きのこたっぷり麻婆豆腐

こんにちはhappy01管理栄養士の坂井です。
梅雨時期だというのに雨がなかなか降りませんが、毎日ジメジメした暑さでもうバテぎみではありませんか?
こんな時期は焼肉でスタミナつけたりしたいのですが、食欲が・・・。そんな時には自分で作るちょっとあっさり?麻婆豆腐です。
 私は以前、麻婆豆腐はレトルトでそのまま豆腐入れて炒めるだけ!っていうのやっていたわけですが、レトルトって添加物が多いし、何より具が少ない(TT)具が少ないから飲み込むように食べてしまい、満腹感が得られず、物足りなくてごはんをたくさん食べて太ってしまうl、なんてこともしばしば。でも麻婆豆腐って手作りするの面倒くさそう。しかも片栗粉使うから糖質大丈夫なの?と思いがちですが、中華って調味料合わせて煮込んで、というような意外に簡単調理もあります♪今回は揃えやすい調味料でつくってみました。
糖質制限であんかけなんて!と思いがちですが、きちんと量を計って必要最低限のとろみをだしましょう。量を計らず入れすぎてごてごてになってしまった!なんてならないようにすれば上手に制限できるのです。

【きのこたっぷり麻婆豆腐】

【材料】・・・2人分
豆腐(木綿でも絹でも)・・・1丁
にんにく・・・1片
生姜・・・1片(14gくらい)
ごま油・・・小さじ2
合挽き肉・・・100g
えのき・・・1袋

【A】
みりん小さじ1
酒・・・小さじ1
しょうゆ・・・小さじ2
赤みそ・・・小さじ2
オイスターソース・・・小さじ1/2(なくても可)
豆板醤・・・小さじ1/2
鶏ガラスープの素・・・小さじ1(小さじ1/2でも可)
水・・・150ml

【B】
片栗粉・・・小さじ1と1/2
水・・・小さじ1と1/2

万能ねぎ・・・5g

*下準備
・豆腐を水切りしておく。(30分~)食べやすい大きさに切る。
・にんにくと生姜をみじん切りにする。
・調味料【A】を合わせておく。
・【B】で水溶き片栗粉を作っておく。
・万能ねぎを小口切りにする。

【作り方】
①フライパンにごま油、にんにく、生姜を入れ弱火で香りが出るまで加熱する。

②ひき肉を入れ、炒める。

③合わせ調味料【A】を入れ、豆腐をいれ煮込む。

④えのきを入れて火が通ったら、一度火を止めて水溶き片栗粉を入れて混ぜ、再度加熱してとろみがついたら、万能ねぎをちらしてできあがり!

1人あたりの栄養価
エネルギー 348kcal
たんぱく質 25.9g
脂質 20.5g
炭水化物 14.5g
食物繊維 3.5g

糖質 11.0g
塩分 2.8g

 
 

 本格的な作り方ではないですが、とても手軽にできます。お好みで、生姜をふやしたり、辛いのが好きな方は豆板醤を増やしてみてください。オイスターソースは入れなくてもいいですが、あっさり目にできます。
 えのきをいれることによって、きのこのしゃきっとした食感でよく噛んで食べることができます
(流し込んで食べないように注意!のどに詰まる恐れがあります。)
炭水化物がやや多めですが、きのこの食物繊維と片栗粉が入るので少々上がります。気にされる方は片栗粉小さじ1で水100mlでやるといいのですが、ちょっとゴテっとします。

2013.06.21更新

プラセンタの恩恵を受けるのは人間だけではありません!

人間を除くすべての哺乳動物は、出産すると体力を回復させ母乳の分泌を促すために、本能的に自分の胎盤を食べてしまうことが知られています。このことから、プラセンタ治療が広く哺乳動物全般に効果を発揮するであろうことは容易に想像がつきます。

実際、最近では動物病院にやってくるペットの治療や健康維持のためにプラセンタが使用されるケースが増えています。その結果、人間と同様に「毛の艶が良くなった」 「食欲が増した」などの報告が多くなされています。

老若男女を問わずに使用できるプラセンタですが、動物にまでも恩恵をもたらす幅広い効果には驚かされます。

2013.06.19更新

腸と栄養・・その5

前回までに、腸の機能低下が様々な病気の原因となることをご説明してきました。このような「腸機能の低下」の原因はいろいろと考えられますが、栄養の面からみると次の2点にまとめられます。

1.偏った脂肪摂取
 細胞膜は脂質で構成されているため、摂取する脂肪の質が正常な腸機能を保つために重要です。加工食品に多く含まれているリノール酸(オメガ6系脂肪酸)の摂取を控え、魚油(オメガ3系脂肪酸)の摂取を増やしたところ、腸の上皮細胞の細胞膜のアラキドン酸(オメガ6系脂肪酸)が減少し、細胞膜の組成が改善したとの報告もあります。また、脂肪を大量に摂り過ぎると、脂肪の消化吸収のために胆汁酸が大量に分泌され、腸内の善玉菌を殺してしまうため、腸内細菌のバランスが壊れてしまうという説もあります。

2.腸の上皮細胞のエネルギー源の不足
 小腸の上皮細胞の主なエネルギー源はグルタミンというアミノ酸で、主に肉や魚などのタンパク質に多く含まれているため、極端なダイエットや食が細くなりがちな高齢者などでタンパク質の不足が起こると、腸の栄養素吸収や水分調節の機能に支障をきたす場合があります。
 一方、大腸の上皮細胞は酪酸などの短鎖脂肪酸を主なエネルギー源としています。短鎖脂肪酸は、善玉菌が食物繊維を発酵・分解して作るため、食物繊維を多く含む食品(野菜、きのこ類など)の摂取が不足すると腸の粘膜の萎縮がすすみ、腸の機能が低下してしまう可能性があります。

また、栄養だけでなく、睡眠や運動によるホルモンバランスの改善も腸の機能を回復するためには非常に大切です。


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