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2013.02.07更新

花粉症対策(その4)・・・EPA(オメガ3系脂肪酸)

近年のアレルギー疾患の急増には、食事から摂取する脂肪酸(オメガ3系とオメガ6系)のバランスが悪くなったことが影響していると考えられています。イワシ、サンマ、アジ、サバなどの青魚の摂取量が減っているため、オメガ6系脂肪酸に比べてオメガ3系脂肪酸の摂取が減少しているのです。

炎症を引き起こす物質は脂質の構成成分である脂肪酸から作られ、オメガ6系の脂肪酸から作られる物質は免疫反応を激しくするほか、心血管系の病気を増やし、発がんのリスクを高めるともいわれています。
一方、オメガ3系脂肪酸であるEPAからは、炎症やアレルギー反応を抑える物質が作られます。

したがって、青魚やサプリメントでEPAを摂取することにより花粉症などのアレルギー疾患の症状が緩和されることが期待できます。

2013.02.03更新

花粉症対策(その3)・・・ハンノキアレルギーとOAS

OAS(口腔アレルギー症候群)は、ある特定の食物を食べることにより口、唇、喉などの口腔粘膜やその周辺組織にイガイガ感などのアレルギー症状が起きるものです。じんましん、喘息、アナフィラキシーショックなどの全身症状がみられることもあります。
OASの多くは花粉症に合併します。原因は花粉症の原因物質と似た物質が果物等の食物中に含まれているためです。

ブナ目の樹木は身近な場所にみられ、花粉症の原因となります。そのうちハンノキの花粉は1月から3月ごろ、シラカンバ(白樺)の花粉は4月から6月ごろにかけて飛散します。
これらの花粉はリンゴ、桃、メロン、ヘーゼルナッツによるOASとの関連性が報告されています。

OASは、花粉症が悪化する時期に発症・悪化するため原因花粉を回避する対策も重要です。
OASの原因となる食物は、加熱・加工したものを摂取するか、もしくは摂取を避けることが必要です。

2013.02.02更新

花粉症対策(その2)・・・乳酸菌

乳酸菌やビフィズス菌などの有用菌の摂取によって腸内細菌のバランスを改善し、アレルギーや花粉症の症状の緩和に役立てる研究がおこなわれ、その関連性が注目されています。

実際、ヨーグルトを花粉症患者に摂取させた実験で、花粉症の症状が改善されたという報告があり、乳酸菌の免疫調節のメカニズムについては、現在も解析が続いています。 

乳酸菌を摂取するには、ヨーグルトやキムチなどの発酵食品を食べるか、胃酸に耐えて腸にまで到達することのできる「胞子」の状態の乳酸菌(有胞子乳酸菌)のサプリメントを服用するのが良いでしょう。
但し、腸内環境は人によって異なるため、自分に合うタイプの乳酸菌を見つける必要があります。ヨーグルトやキムチの銘柄を変えてみる、いろいろなメーカーのサプリメントを服用して見るなどの工夫が必要です。

2013.01.30更新

ローカーボ食研究会学術集会で糖尿病の症例報告をしました

1月27日の日曜日の午後、名古屋駅前の安保ホールで日本ローカーボ食研究会の第3回学術集会が開催されました。
医師、栄養士、看護師など、合わせて70名程度の参加者があり、盛会となりました。参加者は回を追うごとに増えており、また低炭水化物の食品を販売する協賛業者の数も増加傾向で、糖質制限(低炭水化物)食に対する関心の高まりを実感しました。 
冒頭で、名古屋大学理学部名誉教授の加藤 潔先生が「生命の進化における炭水化物の意義」というテーマで講演されました。先生は、炭水化物の代謝の過程でできる様々な物質から脂質、蛋白質が作られることを明らかにされ、炭水化物の代謝経路が人間の代謝の根幹を成していることを強調されました。

灰本クリニックの灰本先生は、極端な糖質制限は総死亡、ガンによる死亡、心血管死を増やすので危険であることを改めて強調されました。そのうえで、糖尿病の重症度(すなわちHbA1cの値)によって糖質制限の程度を決定するのが合理的であり、大半の患者さんは、1日1食の炭水化物を抜く程度のマイルドな糖質制限で十分に治療が可能であると述べられました。

私は、肥満のある糖尿病の症例を2例報告しました。1例は糖質制限(ローカーボ)食で順調に体重が減少し、HbA1cも低下した症例、もう1例は十分に糖質制限ができているにもかかわらず、肥満が改善せず、HbA1cはむしろ上昇してしまった症例です。2番目の例は、アルコールの過剰な摂取が治療の妨げとなっていました。極端な糖質制限を推進している人たちは、「蒸留酒ならいくら飲んでも大丈夫」と喧伝していますが、この症例はそれが間違いであることを証明しています。

今回の学術集会では、最近ともすると悪者扱いされがちな炭水化物が、実は生体の代謝の根幹を成す必須の栄養素であることが明らかになりました。一方、炭水化物の過剰摂取は糖尿病・肥満を悪化させることも事実です。今後のローカーボ(糖質制限)食の課題は、炭水化物をやみくもに減らすのではなく、それぞれの患者さんに適切な炭水化物摂取量をいかに設定していくかにあると感じました。 

2013.01.25更新

糖尿病・メタボのための糖質制限レシピ No.2・・食物繊維たっぷり海藻サラダ♪

こんにちはhappy01
最近寒くて生野菜を食べなくて便秘がちな方いらっしゃいませんか?
お鍋で白菜を入れてもいいのですが煮立つとどうしでも歯ごたえがなくてなんとなくものたりないbearing
 今回は歯ごたえがあってお腹にうれしい食物繊維たっぷりの海藻サラダのレシピをご紹介しますwink

海藻マヨサラダrestaurant

◇材料◇(2人分)

海藻サラダの素(乾燥)・・・1袋(量は調節してください)
シーチキン・・・1/2缶
人参・・・1/4本
白菜・・・2枚
しょうゆ・・・小さじ1
マヨネーズ・・・大さじ1
すりごま・・・小さじ1

◆作り方◆
※下準備
海藻サラダの素を水でもどす。
白菜はざく切り、人参は千切りにして分量外の塩で10分ほど脱水させる。
シーチキンの油をきる。
①白菜と人参の塩分を抜くため水で流す。
②水で戻した海藻と白菜、人参、シーチキンをしょうゆとマヨネーズで和える。
③すりごまをかけて完成!

◇◆1人あたりの栄養価◆◇
エネルギー 190kcal
たんぱく質 8.9g
脂質 14.2g
炭水化物 8.4g
食物繊維 3.3g

※簡単和えるだけでできあがり!ゴマの風味で少量の塩分でも満足できます。
マヨネーズはコレステロールが高い!と気にされている方はマヨネーズの代わりに
胡麻ドレッシングをかけても美味しく召し上がれます♪

 

管理栄養士 坂井
 

2013.01.22更新

インフルエンザの流行が本格化!

1月16に愛知県にインフルエンザ警報が出されました。
今週に入ってから、当院でもインフルエンザと診断される方が急増しています。(ほとんどがA型で1人だけがB型でした)

私見ですが、今年のA型インフルエンザの特徴は・・
 ①熱はあまり上がらない(診断時、37度台の方が意外に多い)
 ②発病当初から咳がひどい
 ③症状が比較的軽く「普通の風邪」のような印象を与える患者さんが多い

昨年12月22日の院長ブログでもお知らせしましたが、当院では今シーズンからインフルエンザの早期診断が可能な分析装置を導入しました。この装置は従来のインフルエンザ診断キットの8~16倍もの感度を持っているので、発症直後でも診断できる確率が高くなっています。
実際、37度台前半の微熱と咳という程度の症状で来院された発症間もない方が、この装置でインフルエンザと診断されるケースを数多く経験しています。

軽い症状であっても、インフルエンザかどうかを早く知りたいという方はぜひご相談ください。

2013.01.20更新

花粉症対策(その1)・・・ビタミンD

花粉は人間の体にとっては異物ですから、それが体内に入ってきたときに一時的にくしゃみが出るのは、異物を排除する当然の反応であり、病的とは言えません。しかし、一日中鼻水が出続けたり鼻詰まりが続いたりする、いわゆる花粉症の症状は、明らかに過剰な反応といえます。花粉症は、花粉という異物に対する免疫反応の調節がうまくいっていない状態であると考えられます。

このような免疫反応を調整して正常化する働きを持つのがビタミンDです。血液中のビタミンDは日光にあたることによっても増加しますが、それが十分にできない方にはサプリメントとして摂取することをお勧めします。
1日2000~4000単位のビタミンDを摂取することで、花粉症がコントロールできることが多いようです。

ビタミンDにはそれ以外にも風邪やインフルエンザの予防効果や、発ガンを防ぐ効果が報告されていますので、健康維持のためには最適なサプリメントといえます。

2013.01.14更新

花粉症の季節!

今年も花粉症の季節が近づいてきました。

昨年の夏は猛暑で、日照時間が長く平均気温も高かったため、名古屋市ではスギとヒノキを合計した花粉の飛散量は昨年の5~6倍程度になる見込みです。本格的な飛散は2月中旬ごろからと予測されていますが、例年花粉症のある方は少し早目(1月下旬)には抗アレルギー薬を飲み始めるのが良いでしょう。くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどのアレルギーの症状が本格的に起きてしまってから薬を飲み始めても症状を抑えきれないことが多いからです。

2013.01.12更新

インフルエンザ、風邪の予防策

1月10日、11日のブログでわかっていただいたと思いますが、インフルエンザや風邪を予防するための栄養面での対策は、バランスの良い食事で栄養素をしっかり摂ることに加えて、ビタミンCやビタミンDの多い食べ物を摂ることです。

手軽に食べられる果物であるミカンなどの柑橘類には、ビタミンCとビタミンCの効果を高めるヘスペリジン(ビタミンP)のほか、βカロチンも豊富に含まれています。

ビタミンDは、干しシイタケ、魚介類に多く含まれています。

また、サプリメントという形でこれらのビタミンを摂取することも有効です。ビタミンC,Dともにそれほど高価なサプリメントではないので、これからのシーズンにはお勧めです。
興味のある方はぜひご相談ください。

2013.01.11更新

インフルエンザ、風邪の予防に役立つ栄養素(2)・・ビタミンD

インフルエンザの予防にビタミンDが有効であることを、東京慈恵会医大の研究チームが2010年3月に報告しています。

実験は、インフルエンザの流行期に、6歳から15歳の子供334人を対象に行われ、半数にビタミンD 30μg 入りカプセルを、残り半数にビタミンDが入っていないカプセルを毎日与えました。
ビタミンD入りグループのインフルエンザ発症率は10.8%で、ビタミンDなしのグループの18.6%の約半分におさまったということです。

冬は紫外線を浴びる量が減り、体内のビタミンDの量が減りますが、これが冬にインフルエンザが流行しやすいことの一因とも考えられています。


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