2024.01.22
NMNのトピックス・・その4
NMNは新時代のアンチエイジング, 生活習慣病予防のツールとして注目を集めています。
最近では世界の一流の科学雑誌にNMNに関する多くの論文が掲載されています。
その概要をブログで随時お伝えしてゆきます。
今回は、NMN投与が視床下部においてNAD+レベルを増加させることを示した論文をご紹介します。2023年1月、NPJ Aging and Mchanisms of Diseaseという学術誌に掲載された論文です。
視床下部のNAD+レベルは加齢に伴って減少するので、NMN投与は加齢に伴う機能低下の抑制につながるかもしれません。
要約
NAD+の全身的な減少が、複数の組織や器官における加齢に伴う機能低下の決定的な引き金であるということは、最近では共通認識になっています。
視床下部とは、脳の一番奥で下垂体の真上に位置する脳の極めて重要な部位です。体温、食欲、睡眠、体の水分量や塩分量の調節をしています。視床下部は、核と呼ばれる機能的に異なるいくつかの小領域を含んでおり、哺乳類の老化の高次制御中枢としても機能します。しかし、技術的な困難により、各視床下部核での局所的なNAD+レベルが加齢に伴ってどのように変動するかは不明でした。
この研究では、小さな組織サンプル中のNAD+レベルの正確なを可能にしたレーザーキャプチャーマイクロダイセクション(LCM)と高速液体クロマトグラフィー(HPLC)をという特殊な技術を駆使して、視床下部のそれぞれの核での局所的なNAD+変動を測定しています。
その結果、生後3ヶ月のマウスと比較した生後22ヶ月のマウスのNAD+レベルが弓状核(ARC)、視床下部腹内側核(VMH)、および視床下部外側核(LH)では有意に減少するが、視床下部背内側核(DMH)では減少しないことを見出しました。ニコチンアミドモノヌクレオチド(NMN)の投与は、これらすべての視床下部核においてNAD+レベルを有意に増加させました。
これらの結果は、視床下部における加齢に伴うNAD+の減少が全身の老化を促進させる可能性を示唆しています。また、NMN投与で視床下部のNAD+レベルを増加させることにより、老化を抑制できる可能性も示唆しています。
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