院長ブログ

2013.08.18

認知症;糖尿病でない人でも血糖が高いほどかかりやすい!?

糖尿病が認知症のリスクを増大させることは良く知られています。それでは、糖尿病でない人の場合には、血糖値は認知症のリスクに影響を与えるでしょうか?この疑問に答える論文が、世界で最も権威ある医学雑誌; New England Journal of Medicineに掲載されました。

研究の対象となったのは、認知症になっていない平均年齢76歳の老人2067人です。このうち232人は糖尿病を患っていました。

この人たちを平均6.8年間観察した結果、524人(糖尿病の人74人, 糖尿病でない人450人)に認知症が発症しました。糖尿病でない人の中で認知症を発症した人の過去5年間の平均血糖値は115mg/dlであったのに対し、認知症を発症しなかった人の平均血糖値は100mg/dlでした。糖尿病でない人でも血糖が高いほど認知症になりやすいという結果でした。

糖尿病の人についても認知症を発症した人の平均血糖値は190mg/dlであったのに対し、認知症を発症しなかった人の平均血糖値は160mg/dlでした。

このように、糖尿病の人でも糖尿病でない人でも、血糖値が高いほど認知症にかかりやすいことが明らかになったわけです。
糖尿病でない人でも、やはり炭水化物の摂り過ぎは良くないということでしょう。糖質制限食は糖尿病の食事療法としてはもちろん重要ですが、認知症を予防し老化を防ぐ食事療法でもあるわけです。

投稿者: 小早川医院


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