院長ブログ

2013.11.28

認知症の「徘徊」どう対処するか?

認知症の人を介護する家族を困らせる「徘徊」。姿が突然見えなくなって心配したり、寝かせてもらえずに困惑したりと、周囲の者にとっては深刻な問題です。しかし、本人にとっては「お出かけ」「探検」「確認」であり、それなりの理由のある行動なのです。

83才の女性Hさんは、愛知県の地方都市から名古屋にお嫁にきて60年。
2年ほど前から物忘れがひどくなり、夜になると「家に帰りたい」と訴えるようになりました。次第に一人で勝手に外出してしまうことが増え、警察に保護されることがしばしばありました。ある日、Hさんの故郷の親族から法事の知らせが届きました。家族に連れられてHさんは帰郷しました。ここでなつかしい兄弟や親戚に会うことのできたHさんは笑顔を取り戻し、自宅に戻ってからも徘徊することはなくなりました。

「徘徊」に対処するには、その背景を理解することが必要なのです。

投稿者: 小早川医院


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