院長ブログ

2013.09.01

認知症の「とりつくろい」について

認知症になった人を見てそのご家族が「本人はボケてしまって何も分からないから良いけれど、介護する私たちは振り回されてかなわない」と訴えられるのを時々耳にします。本当にそうでしょうか? 
今日は、認知症になった人の心理を考えてみたいと思います。

認知症になるということは、記憶が失われることで生じた困難の中で、必死になってその事態に対処しようとしては挫折し、混乱と不安の中で生きてゆくことにほかなりません。認知症の人の心理を理解するためには、こうした「対処」、「不安」、「混乱」をしっかりと理解する必要があります。

アルツハイマー型認知症に良く見られる「とりつくろい」も失われて行く記憶に対する「対処」の一つです。「とりつくろう」とは、認知機能の低下に伴って生ずる不都合な部分を隠してうわべを整えようとすることであり、これは他者の目を意識しているからこそ生ずる行為です。ですから、認知症の人たちは「自分だけの世界で生きている人たち」ではなく「周囲の目を気にしすぎるほど気にして生きている人たち」なのです。

認知症の患者さんを介護されているご家族の方には、是非この点を理解していただいて患者さんに寄り添っていただけると、患者さんも介護者もより happy になれると思います。

投稿者: 小早川医院様


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