院長ブログ

2015.04.28

血液1滴でがんの早期診断ができる?!

4月26日の日曜日、注目のマイクロRNAを用いたがんの早期診断法についての講演会に参加してきました。会場は東京の品川駅近く、演者は国立がん研究センター研究所の落谷孝弘先生です。

マイクロRNAとは、細胞内に存在するノンコーディングRNA(たんぱく質への翻訳はされないが、ほかの遺伝子の発現を調節する機能を持つ)の中で比較的長さの短いものを言います。

マイクロRNAは、がん、感染症、生活習慣病および難聴などの様々な病気にかかわっていることが知られています。中でも発がんとの関連については多くの研究がなされています。

落谷先生ら国立がん研究センター研究所の研究グループは、がん患者さんの血液中の2578種類ものマイクロRNAを測定し、特定の「がん」で特定のマイクロRNAが上昇することを発見しました。現在は、がん研究センターにストックされた多くのがん患者さんの血液でこの結果を検証中で、すでに1万検体以上の血液を検査したそうです。

近い将来、血液中のマイクロRNAを測定することでいろいろながんの超早期診断が可能になりそうです。また、血液中のマイクロRNAのパターンの異常が見つかった場合、これを種々のサプリメントの投与で正常に近づけることにより、がんをはじめとする生活習慣病やを予防することもできるようになるだろうとのお話でした。

科学技術の飛躍的な進歩によって、医学の常識が根底から変わりつつあるのを実感しつつ、会場を後にしました。

投稿者: 小早川医院


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