2015.04.27
適切な花粉症対策のためにアレルゲン検査を受けましょう!
4月中旬以降も花粉症が長引いている患者さんが数多く来院されています。
スギやヒノキの花粉も、ピークを過ぎたとはいえまだ飛散しています。それに加えて、カモガヤなどのイネ科植物の花粉も飛散し始めています。イネ科はヒノキ科(スギ・ヒノキ)に次いで感作されている人が多い花粉アレルゲンです。
日本ではスギ・ヒノキ花粉症の認知度が高いため、患者さんはアレルギー症状をスギ・ヒノキ花粉症のみに結び付けがちです。しかし、実際にアレルゲン検査をしてみると、実はスギ花粉が陰性であったり、スギ以外のアレルゲンにも重複して感作している場合が少なくありません。例えば、スギ花粉症と自己診断していた人の21%がスギ陰性であり、さらにスギに感作した例においても79%はヒノキかカモガヤのいずれか、あるいはその両方に感作していたという報告もあります。
何に感作しているかを正確に知ることで、そのアレルゲンを回避することが可能になります。例えば、イネ科、キク科などの草本植物は数10~数100メートル程度しか花粉を飛ばさないため、花粉の飛散する時期には道路脇、公園や河川敷といった群生地に近づかないことが大切です。一方、何キロも花粉を飛ばすスギ・ヒノキなどの樹木の花粉を回避するためには、マスクやゴーグルなどの装着が必要になります。このようにイネ科・キク科などの草本植物とスギ・ヒノキなどの樹木とでは花粉症対策が異なるわけです。
感作しているアレルゲンを正確に知るため、採血によるアレルゲン検査をお勧めします。通常の静脈採血でさまざまなアレルゲンに感作しているかどうかが簡単にわかります。代表的な13種類のアレルゲンを検査した場合、3割負担の方で自己負担は5000円程度です。花粉症でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
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