院長ブログ

2014.08.25

認知症予防にも糖質制限がおススメです!(その2)

最近、70歳代、80歳代という高齢になってから新たに糖尿病を発症する方が増えています。

こうした高齢発症の糖尿病の特徴はやはり食後高血糖です。ただし、若いメタボの患者さんと違って食後のインスリン分泌量は決して多くはありません。加齢により膵臓のインスリン分泌はむしろ低下しているのでしょう。それと同時に糖を最も多量に取り込んでくれる筋肉の量が年齢とともに減っていきます。また、個々の細胞のインスリンに対する反応も悪くなってインスリン抵抗性も増しているのでしょう。

これらの条件が複合して、高齢者の糖尿病が発症します。
高齢の方は「もう歳だから」と肉を避けて「ごはんと野菜の煮物」といったような食事を好みがちです。しかし、このような食事ではどうしても炭水化物(糖質)の摂取量が相対的に多くなり、食後の血糖が上がりやすくなるので、糖尿病になりやすくなります。

70歳代、80歳代は認知症を発症しやすい年代でもあります。昨日のブログでご説明したように、食後高血糖は認知症
のリスクをさらに高めますから、食後の血糖をできるだけ上げないような食生活が重要です。

ですから、70歳以上になったら肉・魚・大豆製品などのタンパク質、脂質を意識的に増やし、糖質を少し減らし気味にするのがよいでしょう。といっても極端に減らす必要はなく、毎食とも主食の量を今までの3分の2に抑える程度で十分です。
また、糖質を摂取する場合には、下の図のGI(gllycemic index)が低い食品を選ぶようにすると、食後の血糖値が上がりにくくなります。

投稿者: 小早川医院


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