2023.11.21更新
NMNのトピックス・・その1
NMNは新時代のアンチエイジング, 生活習慣病予防のツールとして注目を集めています。
最近では世界の一流の科学雑誌にNMNに関する多くの論文が掲載されています。
その概要をブログで随時お伝えしてゆきます。
今回は、NMNが中高年における高コレステロール血症、高血圧の改善に有効である可能性を示した論文をご紹介します。今年7月、J Clin Endocrinol Metab.に掲載された論文です。
背景: ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)レベルは加齢とともに低下し、加齢に伴うNAD+の低下は加齢に伴って増加する生活習慣病の一因であると考えられています。
目的:加齢に伴う症状のリスクがある成人を対象に、NAD+の前駆体であるβ-NMNを投与することにより、NAD+増強の安全性と生理学的効果を評価しました。
方法:過体重または肥満の45歳以上の成人30名を2つのグループに分け、一方のグループにはβ-NMN 500 mgを、もう一方のグループにはプラセボ(偽薬)を、1日2回28日間服用してもらいました。
結果: 有害事象は両グループ間で有意差がありませんでした。NMNを服用したグループでは、NAD+とその代謝産物の血中濃度が大幅に増加しました。平均で体重は1.9 kg減少、 拡張期血圧は7.01mmHg低下 、 総コレステロールは 26.89 mg/dL低下、LDL(悪玉) コレステロールは18.73 mg/dL低下、とそれぞれ有意に減少しました。筋力、筋疲労性、有酸素運動能力、および階段を上る力の変化は、グループ間で有意な差はありませんでした。インスリン感受性と肝臓および腹腔内の脂肪はどちらのグループでも変化しませんでした。
結論:過体重または肥満の中高年成人へのNMN投与は、血中NAD+レベルを安全に上昇させ、総コレステロール, LDLコレステロール、体重、拡張期血圧を有意に低下させました。
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