2014.09.28更新
糖質制限食では一価不飽和脂肪酸が重要!(その2)
9月26日のブログをアップした後、先日、聖路加国際病院の日野原重明先生のご講演を初めて聴かせていただいたときのことを思い出しました。私なりにまとめてみると、日野原先生の健康長寿の秘訣は以下の通りです。
1. 病院内ではエレベーターを使わない。
2.朝食: フレッシュジュース+オリーブオイル30ml
昼食: 牛乳、胚芽クッキー、リンゴ
夕食: 少し多めに食べる(週2回は肉、その他は魚)
3.いまだに現役(多くの要職、年50回以上の講演活動、執筆活動)
3年先までスケジュールはいっぱい!
4.趣味のピアノ演奏も続けている。
5.ご本人曰く「健康長寿の秘訣は夢を持ち続けること」
食事はまさにゆるやかな糖質制限食になっており、オリーブオイルで一価不飽和脂肪酸も十分に摂取していますね。さすがです・・
糖質制限が糖尿病やメタボの治療のみでなく、アンチエイジングや認知症の予防に役立っている最高の実例ではないでしょうか!
食事以外の部分も見習わなければいけないことばかりですね。やはり日野原先生は「高齢者の希望の星」だと思います。
2014.09.26更新
糖質制限食では一価不飽和脂肪酸が重要!
9月16~19日にウィーンで開催されたヨーロッパ糖尿病学会で、糖質制限食における脂質の摂取の仕方について興味深い発表があったのでご報告します。(今年は学会に行っている暇がなかったので、インターネットの速報で知りました。)
オランダのユトレヒト大学からの発表です。
要約: 糖質制限食で炭水化物を脂質に置き換える場合の脂質の種類に関してはいまだに議論があるところだ。この研究では6192人の2型糖尿病患者を平均9.2年間観察した。この間、791人が死亡し、そのうち心血管イベント(脳卒中や心筋梗塞、狭心症など)で死亡したのは268人であった。この集団で、炭水化物をいろいろな種類の脂質で置き換えたとき、全死亡リスクや心血管イベントによる死亡リスクがどのように変化したかを検討した。その結果、炭水化物10gを飽和脂肪酸(肉の脂身などに含まれる脂肪酸)置き換えると、全死亡リスクは増加したが、一価不飽和脂肪酸(オリーブオイルなどに含まれる脂肪酸)に置き換えるとリスクは低下した。心血管イベントによる死亡リスクは炭水化物を飽和脂肪酸または多価不飽和脂肪酸に置き換えた場合に増加した。
この研究の結果は、オリーブオイルが摂取する脂質の中心となっている地中海式食事で死亡リスクが低下したという事実に通じるものがあると思います。糖質制限食が、真の「健康長寿食」となるためには、やはり「脂質の質」にこだわる必要があるということでしょう。「炭水化物の比率を10~20%下げた地中海式食事が理想の糖質制限食である」という私の持論が裏付けられたという気がしています。
2014.09.04更新
認知症勉強会のお知らせ
わが国では、高齢化が急速に進む中、認知症の患者数が世界で最も早いペースで増えつつあります。一方、認知症の治療法は確立されておらず、医師はなかなか症状をコントロールできていないばかりか、むしろ治療薬の副作用で状態を悪化させているケースも多くみられます。結局、介護に頼ることになるのですが、核家族化のため家族の介護力は乏しく、介護職にかかる負担が年々大きくなっています。また、介護のための国家予算も膨張し続けています。
「このままでは、介護職は疲弊し日本の財政は。破綻する。」こうした危機感を持った医師たちが全国で『コウノメソッド』に基づいた認知症治療を実践しており、私もその一人です。
コウノメソッドは、30年間、認知症一筋に診療されている名古屋フォレストクリニックの河野和彦先生が長年の経験をもとに考案された新しい認知症治療法であり、薬物治療で介護の負担が最小限になるように患者さんの症状を改善させることを目標としています。
この方法を成功させるためには、日々患者さんの状態の変化に応じて薬の量や服用の仕方を微調整していかなければならないので、介護職の方にも治療法を理解していただき協力していただく事が必須条件となります。医療と介護が車の両輪となって、はじめて良い認知症ケアができるのです。
残念ながら、名古屋市内ではこの治療法を理解している医師も介護職の方もまだまだ少ないのが現状です。そこで今回、コウノメソッドを少しでも普及させるため、当院で勉強会を開催させていただく事にしました。認知症ケアの現状に問題を感じている介護職の方はふるってご参加ください。また、患者さんのご家族でコウノメソッドに興味を持たれている方がいらっしゃれば、是非ともお誘いください。
健康講座「認知症の早期発見と対策・・患者さんと介護者の笑顔のために」
開催日: 10月4日(土) 14:30~16:00(受付14:00~)
会場: 小早川医院
お申し込み方法: 電話(052-752-0800)、FAX(052-752-0805)あるいはe-mail(hiroyuki@kobayakawa.jp)までお申し込みください。お名前、参加人数、ご住所、電話番号を明記してください。お車でお越しの方はお申しつけください。駐車場をご案内させていただきます。
ARTICLE
SEARCH
ARCHIVE
- 2024年7月 (3)
- 2024年3月 (1)
- 2024年1月 (3)
- 2023年11月 (1)
- 2020年4月 (2)
- 2018年8月 (1)
- 2017年1月 (1)
- 2016年7月 (2)
- 2016年6月 (4)
- 2016年4月 (1)
- 2016年2月 (2)
- 2016年1月 (4)
- 2015年12月 (2)
- 2015年11月 (3)
- 2015年5月 (6)
- 2015年4月 (5)
- 2015年3月 (1)
- 2015年2月 (5)
- 2015年1月 (4)
- 2014年12月 (3)
- 2014年11月 (4)
- 2014年10月 (5)
- 2014年9月 (3)
- 2014年8月 (6)
- 2014年7月 (6)
- 2013年12月 (3)
- 2013年11月 (7)
- 2013年10月 (8)
- 2013年9月 (7)
- 2013年8月 (8)
- 2013年7月 (7)
- 2013年6月 (6)
- 2013年5月 (8)
- 2013年4月 (5)
- 2013年3月 (5)
- 2013年2月 (8)
- 2013年1月 (8)
- 2012年12月 (8)
- 2012年11月 (7)
- 2012年10月 (6)
- 2012年9月 (5)
- 2012年8月 (5)
- 2012年7月 (17)
- 2012年6月 (9)
- 2012年5月 (9)
- 2012年4月 (4)
- 2012年3月 (14)
- 2012年2月 (7)
- 2012年1月 (4)
- 2011年12月 (4)
- 2011年11月 (1)