2013.04.30更新
老化は血管から!
4月28日のブログで、過剰に摂取された糖質が筋肉や皮膚、血管などを構成するタンパク質と結合して、老化を促進することをご説明しました。なかでも、酸素を運ぶヘモグロビンと血管は、糖質によってダメージを受けやすいことで知られています。血管を構成しているコラーゲンというタンパク質に余分な糖質が結合して、老化タンパク質;AGEsができます。
このようなダメージによって血管に負担がかかり続けると、血管の内側の細胞に傷がついてしまいます。こうなると、この傷から血液中の悪玉コレステロールが入り込み、「プラーク」というこぶのようなふくらみができます。これが大きくなれば、血管の内径がせまくなり、血液の流れが悪くなります。また、プラークが破裂すれば、突然血管が詰まってしまうこともありうるのです。
このように、血管の老化は直接命にかかわる最も深刻な老化と言えるでしょう。糖尿病の血管合併症も、過剰な糖質によって全身の血管がダメージを受け、「老化」して行くことによるものなのです。
2013.04.29更新
糖尿病・メタボのための糖質制限レシピNo.9…鶏もも肉のトマトクリーム煮
こんにちは管理栄養士の坂井です。
世の中ではGWが始まりましたね。観光地は人でいっぱい!人ごみが苦手な私はお家でお菓子作ったり、趣味に没頭することが多いです。でも、みんなが楽しそうな連休を過ごしていると、私もどこか出かければよかった。なーんて思ったりします。
前置きとは関係なく、今回のレシピは淡泊な鶏肉を生クリームを使ってリッチに仕上げます。しかも、簡単です。トマトソースに隠れたえのきがひそかに食物繊維豊富なメニューに仕上げてくれてます。コスパもいいのにとてもリッチな仕上がりです。
【鶏もも肉のトマトクリーム煮】
【材料】・・・4人分
鶏もも肉・・・320g(1人80g)
塩・ブラックペッパー・・・少々
オリーブオイル・・・大さじ1
ニンニク・・・3かけ
玉ねぎ・・・大1/2
えのき・・・1袋
トマトダイス缶・・・1缶
水・・・100ml~
コンソメ・・・2個
ローリエ・・・2枚
生クリーム(動物性)・・・60g
ブロッコリー・・・6房
バジル(粉)・・・少々
*下準備*
鶏ももは40gくらいに切る。玉ねぎは薄切り、えのきは2㎝の長さに切る。にんにくはみじん切りにする。ブロッコリーはゆでる。
①フライパンにオリーブオイルを入れ、にんにくを弱火で香りがするまで炒める、香りがしてきたら、鶏肉を皮を下にして中火でこんがり焼き色がつくまで両面焼く。
②焼き色がついたら一度取り出す。(中は生焼けでOK)
③鶏から出た油で玉ねぎを透明になるまで炒め、えのきも炒める。
④③にトマト缶、水、ローリエ、コンソメを入れる。
⑤トマトソースが温まったら焼き目を付けた鶏肉を入れて、中に火が通るまで中火で鍋にふたをして5分ほど煮る。
(ここでブロッコリーを入れて一緒に煮てもOK)
⑥鶏肉に火が通ったら、一度火を消して、生クリームを入れる。
⑦食べる直前に再度温める程度に火を通してバジルをかけてできあがり。
1人当たりの栄養価
エネルギー 312kcal
たんぱく質 16.3g
脂質 21.7g
炭水化物 13.4g
食物繊維 3.8g
糖質 9.6g
塩分 2.0g
盛り付けるときに少しだけ生クリームをたらすとおいしそーに仕上がります♪
鶏肉はカリカリがいいって方は最初に中まで火を通してトマトクリームソースをかけても。隠れえのきがソースをボリュームアップさせてます。
鶏肉のうまみを閉じ込めたい方は小さじ1くらい小麦粉をつけてから焼くとよいでしょう。(たくさんつけるとゴテゴテになるので注意!!)
2013.04.28更新
老化を引き起こす蛋白質;AGEs
AGEsについては以前にも当ブログで触れたことがありますが、老化を考える際に非常に重要な物資ですので、もう一度おさらいしたいと思います。
私たちの体は、大部分がタンパク質でできています。老化を防ぎ健康を維持するためには、身体を構成する筋肉、血管、皮膚などのタンパク質を良い状態に保っておくことが大切です。最近、様々な研究が行われた結果、糖質が身体を構成するタンパク質を劣化させ、老化を促進していることがわかってきたのです。
過剰に摂取された糖質はタンパク質と結合してAGEs(蛋白糖化反応最終生成物)という老化物質になります。AGEsはタンパク質を劣化させ、タンパク質が本来の機能を果たせない状態にしてしまいます。AGEsは皮膚や髪の毛などの状態を悪化させて、外見的な老化を引き起こすだけでなく、血管や内臓の働きを低下させ、糖尿病の合併症を進行させます。
ですから、糖尿病の人もそうでない人も、摂取する糖質の質、量を調節することによって、老化のスピードを遅らせ、病気にかかりにくい身体を作ることが可能なのです。
2013.04.28更新
糖尿病など生活習慣病の血液検査の結果を、当日にお伝えできるようになりました!
当院の特徴は、糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病の患者さんが多いことです。
生活習慣病の治療では血糖、HbA1c,脂質、肝機能、腎機能、電解質などの血液検査のデータは非常に重要なのですが、今までは血糖値とHbA1c以外は外注に出していたため、その日のうちに結果がわからず、次回の診察(1~2ヶ月後)の時に初めて患者さんにお知らせするという状態でした。これでは患者さんのモチベーションがなかなか維持できません。
今回、この問題を解決するために写真フィルムで培われたファインケミカル技術を応用して、短時間で測定ができる生化学自動分析装置:ドライケム4000を導入しました。同時に全自動血球計数器:セルタックαも導入しました。脂質、肝機能、腎機能、電解質、炎症反応、貧血検査、白血球数、血小板数などの主要な検査の結果が十数分で出るので、その日のうちに患者さんにお知らせすることができるようになりました。
これによって、当院に通院しておられる生活習慣病の患者さんのコントロールが改善することを期待しております。
2013.04.26更新
急増する糖尿病・・・糖質依存の影響
戦後、わが国で糖尿病が急増している原因として運動量の減少、脂質摂取量の増加などがあげられることが多いようですが、私は精製された糖質(真っ白なごはん・めん・パン・砂糖など)の摂取量の急増も重要な原因であると考えています。
高度に精製された糖質は腸からの吸収が非常に速いので、急激に血糖を上昇させると同時にインスリンの分泌も強く刺激します。そうなると、大量のインスリンが膵臓から分泌され、一度上昇した血糖値が今度は急速に低下することになります。この時、空腹感が強くなるので、血糖値を上げるためにさらに糖質を摂取してしまうという悪循環に陥るわけです。
最近、私の外来に通っておられる高齢者で、糖尿病の家族歴もなく、肥満もない方が70代、80代になって徐々に糖尿病を発症してくるケースが増えています。この方たちの食事調査をしてみると、決して食べ過ぎているわけではなく、摂取カロリーはむしろ少なめなのですが、おかずが少なくごはんやパン中心の献立になっていることが多いのです。
糖質依存から脱却するにはどうしたらよいでしょうか?
糖質制限食はもちろん非常に有効ですが、真っ白なごはんを玄米食に、真っ白なパンやパスタを全粒粉のものに、真っ白な砂糖をより精製度の低い茶色のものに替えるだけでもかなりの効果が期待できます。
是非お試しください!
2013.04.17更新
糖尿病・メタボのための糖質制限レシピNo.8…かんたん!豚ぺい焼き
こんにちは管理栄養士の坂井です。
最近寒かったり暑かったり低気圧で偏頭痛持ちにはとってもつらーい季節です。朝もさほど寒くないのにふとんからなかなか起き上がれなかったり血圧の低い私にとってはとてもつらい朝さっと起きれる方法を教えてほしいものです(笑)
そんなことで、食事も毎日考えたり作るのがめんどうだ!って思うこともあります。そんな時、大好きな飲み屋のメニューでとっても簡単でボリュームもあってコスパもいいなと思う一品をご紹介。
【豚ぺい焼き】
【材料】・・・2人分
豚もも肉・・・100g
もやし・・・1袋
にら・・・半袋
塩コショウ・・・少々
ウスターソース・・・小さじ2
ごま油・・・小さじ1
たまご・・・2個
水(または豆乳)・・・小さじ2
オリーブオイル・・・小さじ2
<ソース>
とんかつソース・・・小さじ2
マヨネーズ・・・大さじ1
【作り方】
①にら2センチくらいの長さに切る。
②フライパンにごま油を入れ、豚肉を焼く。
③次にもやしを炒め、ウスターソースを入れ、火を消して余熱でにらを炒める。
④炒めた野菜をお皿に盛り付ける。(またはオムレツの要領で卵でくるんでもOK)
⑤フライパンにオリーブオイルをひき、卵と水(豆乳)を溶いたもので薄焼き卵を作る。
⑥薄焼き卵を炒めた具材の上に包むようにのせる。
⑦とんかつソースとマヨネーズをかけてできあがり♪
1人当たりの栄養価
エネルギー 334kcal
たんぱく質 19.0g
脂質 24.6g
炭水化物 8.1g
食物繊維 2.3g
糖質 5.8g
塩分 1.7g
糖質の高めなソース類も分量を決めてかければお料理の幅もぐんと広がります。
その他、キャベツの千切り、キノコ類、ピーマンなどおうちにある残った野菜でもいいですよ♪
シンプルですが、美味しいのでぜひお試しください
2013.04.15更新
期待の糖尿病薬 インクレチン関連薬で膵臓に異型細胞が増加!?
インクレチン関連薬は、新世代の画期的な糖尿病薬として期待を集め、ここ数年で多くの患者さんの治療に使われるようになっています。中でも経口薬であるDPP-4阻害薬は、日本での処方量がSU薬、ビグアナイド系薬剤に次いで第3位となっています。
このインクレチン関連薬に関して、最近、衝撃的な論文がDibetes という糖尿病の一流誌に掲載されました。
これによるとインクレチン関連薬を服用していた患者さんの膵臓では内分泌細胞、外分泌細胞ともに増えており、中でも外分泌細胞の中に異型細胞(他の細胞と異なった形態を持つ細胞で、悪性腫瘍となる可能性がある)が見られたとのことです。
DPP-4阻害薬はいったん減少した膵臓のβ細胞を再び増やして、糖尿病の患者さんのインスリン分泌能力を回復させるのではないかという期待がありましたが、今回のデータはこのような細胞を増殖させる能力が裏目に出て、膵臓の細胞を腫瘍化させる可能性があることを示しています。
糖尿病薬は何年にもわたって服用するものなので、いくら良い薬と言われていても長期的には思いがけない副作用が出現する可能性があるのです。
食事、運動などの生活習慣の改善を十分に行ったうえで、それでも血糖がコントロールできない時に、初めて最小限の薬物治療を考えるべきなのです。
2013.04.03更新
ダイエット宣言・・・
4月に入り桜も散り始め、すごしやすい気候になってきましたね。
私は2月末に年一回の職員健診を受けましたが、先日その結果が出ました。
血液検査などは異常がなかったのですが体重が・・・。
一年前に比べて2kgほど増加していました
以前から、夕食のみ炭水化物を抜く糖質制限をしていましたが、甘いものを食べる量が増えたことや運動不足が体重増加の原因だと思います。
これから薄着の季節になりますし、ここでダイエット宣言したいと思います。
以前から続けていた夕食の炭水化物を抜くことを徹底し、間食や甘いものを減らし、ストレッチなどの軽い運動を採り入れていきたいです。
よい結果を報告できるように頑張りま~す。
スタッフC
2013.04.02更新
糖尿病・メタボのための糖質制限レシピNo.7…豆腐の豚バラロール巻き
こんにちは管理栄養士の坂井です。
先週日曜日に鶴舞公園でお花見をしました。お昼は雨だったのですが、夕方には雨が止んでラッキーと思えば、ものすごい強風で御弁当が吹き飛ばされそうでした寒いのでさっさと終わってしまいましたが、満開の桜を見ることができました♪
さて、今回のレシピはお豆腐と豚バラを使ったとっても簡単なお料理です。とてもシンプルですが実は低糖質!ぜひおためしくださいね☆
【豆腐の豚バラロール巻き】
【材料】・・・2人分
木綿豆腐・・・1丁
豚バラ肉・・・200g(8枚)
パルメザンチーズ・・・大さじ1
塩・こしょう・・・少々
赤ワイン・・・大さじ1
しょうゆ・・・小さじ2
*下準備*
豆腐を水切りする。(30分~)→長方形の8等分に切る。
豚ばら肉にワインをふり、なじませる。
【作り方】
①水切りした豆腐にパルメザンチーズをまぶす。
②豆腐に豚バラを巻きつけ、表面に塩コショウをふる。
③中火にし、豚バラの巻き終わりを下にして、片面ずつ焼く。
(テフロンのフライパンで焼くのがおすすめ!)
④お肉に火が通ったら、しょうゆを入れて全体になじませる。
⑤豚バラの油が気になる方はキッチンペーパーで軽くふきとって、盛り付けしたら完成♪
1人当たりの栄養価
エネルギー 551kcal
たんぱく質 28.9g
脂質 43.8g
炭水化物 3.9g
食物繊維 0.7g
糖質 3.2g
塩分 1.5g
☆ポイントは片栗粉の代わりにパルメザンチーズを使うことで低糖質な仕上がりに♪
豚バラから出る油が多いので、あえてフライパンに油はひきません。お豆腐の味が薄いと思われる方は七味唐辛子をかけてめしあがれ♪
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