院長ブログ

2012.05.02更新

プラセンタ注射の効果 その1:更年期障害の緩和

女性の閉経前後の約10年間を更年期と呼びます。この時期に、日常生活に支障をきたすような種々の不快な症状が現れてきた場合を更年期障害と呼びます。具体的な症状としては、顔や上半身のほてり、のぼせ、発汗、不眠や抑うつ、イライラ、肩こり、頭痛、腰痛、関節痛、手足のしびれなどが見られます。

更年期障害は、卵巣からの女性ホルモン(エストロゲン)の分泌の減少に精神的、環境的な要因も加わって、自律神経に失調をきたすことでひきおこされます。
プラセンタはホルモンを調整する内分泌調整作用や、自律神経のバランスを調整する自律神経調節作用を持っているため、更年期障害の症状緩和に有効です。
基本的には皮下注射や筋肉注射を行いますが、効果が不十分な場合にはツボ注射も行います。
また、プラセンタの内服剤には注射薬ほどの即効性はありませんが、継続的に摂取することにより、更年期障害の緩和効果が期待できます。

更年期障害の治療にプラセンタを用いる場合には、健康保険が適用されることがありますのでご相談ください。

2012.04.29更新

プラセンタのツボ注射・・・脊柱管狭窄症・耳鳴でお悩みの方へ

当院では、通常の西洋医学的治療法でなかなか改善の見られない諸症状に対し、プラセンタ注射をお勧めしています。通常は、皮下や筋肉内に注射しますが、あまり改善が見られない時には、より優れた効果が期待できる「ツボ注射」を行っています。ツボ注射では、鍼灸治療で使用する経穴(=いわゆる「ツボ」)にプラセンタを注入します。

プラセンタのツボ注射は整形外科的疾患の疼痛に特に有効で、皮下注射や筋肉注射では効果が少ない、脊柱管狭窄症に伴う腰痛、下肢痛、下肢のしびれなどに効果が認められるほか、耳鳴、気管支喘息などにも効果が期待できます。週1回程度の治療を1~3ヶ月程度、根気強く続けていただくと、徐々に症状が軽減してくることが多いようです。

他の治療がなかなか効かない脊柱管狭窄症や耳鳴り・めまいなどでお悩みの方は、是非ご相談ください。

2012.04.26更新

赤肉の食べ過ぎで糖尿病のリスク上昇!・・極端な糖質制限に対する警鐘

4/25のブログで紹介したPan博士らは、別の著名な医学雑誌(American Journal of Clinical Nutrition)に、赤肉の摂取量が多いほど、糖尿病を発症するリスクが高まるという論文を発表しています。

メタボリック症候群の人が糖質制限(低炭水化物)食を実践する場合にも、3食とも主食を抜いてかわりに肉をたくさん食べるというような極端な糖質制限は、かえって糖尿病を発症しやすくするといえるでしょう。

2012.04.25更新

赤肉の食べ過ぎで死亡リスク上昇!・・極端な糖質制限に対する警鐘

ハーバード大学のPan博士らは、赤肉(牛肉、豚肉、羊肉など)の摂取量が多いほど、全脂肪、心血管病による死亡、癌による死亡のリスクが上昇するが、赤肉を魚、鶏肉、ナッツ、豆類、低脂肪乳製品、全粒穀物で置き換えると死亡のリスクが低下するという研究結果を、著名な医学雑誌 ‘Archives of Internal Medicine’ に発表しました。

昨年12月18日のブログで「動物性脂肪・蛋白質を中心とした糖質制限(低炭水化物)食では糖質制限を厳しくすればするほど、総死亡、脳卒中や心臓病による死亡、癌による死亡が増加した」というハーバード大学の研究成果をご紹介しました。この論文で、糖質制限のやり方を誤ると、かえって寿命を縮めてしまうという結果になりかねないことがわかったわけですが、上述のPan博士らの研究も、安易な糖質制限に警鐘を鳴らしたものといえるでしょう。健康雑誌などで喧伝されている「糖質制限食」では、「3食とも主食を抜くかわりに、ビーフステーキは食べ放題」といったような過激な記述が目立ちますが、このような食生活では、当然赤肉の摂取量が増えるわけで、決して安全な方法とは言えません。

やはり、和食や地中海式ダイエットを参考にして、植物性脂肪・蛋白質を中心とした、マイルドな糖質制限食を開発してゆく必要があります。

2012.04.08更新

年に1回は大腸癌検診を・・糖尿病、肥満の方は要注意!

食生活の欧米化とともに、わが国でも大腸癌が急速に増加しています。現在、胃癌を抜いて肺癌に次いで2番目に多い癌となっています。

大腸癌検診として広く行われている便潜血反応は、費用も低額(名古屋市在住の方は500円)で、簡便でありながら、確実に大腸癌による死亡者数を減らすことが分かっています。この検査により、早期癌の約50%、進行癌の約90%を発見することができます。

大腸癌の場合は、たとえ進行癌であっても5年生存率は約70%であり、手術で治る可能性が高いので、大腸癌検診を受ける意義は大きいと言えます。40才以上の方は、年1回は大腸癌検診を受けることを強くお勧めします!
そして、大腸癌検診で「便潜血が陽性」になった時は、必ず大腸内視鏡検査を受けてください。

糖尿病、肥満、喫煙は大腸癌のリスクを高めることが分かっています。これにあてはまる方は特に要注意です。

2012.03.31更新

当院スタッフの糖質制限(低炭水化物)食体験記・・その3

H23年10月X日

体重は相変わらず56kg台をうろうろしている。
もう少し落としたいので運動を採り入れることにした。
でも基本的に運動は苦手・・・
家の中でできる腹筋やスクワットなどを10分から20分程度やることにした。

H23年12月X日

運動を採り入れた成果が少しずつ出てきた。体重が再び落ち始めた。
ズボンのウエストがぶかぶかになってきた。

H23年1月X日

糖質制限を始めて以来、体重は7kg減った。コレステロール値も正常になった。

約7ヵ月間、糖質制限を実践してみて、優れた食事療法だと思いました。
食生活を楽しみながら、無理なくやれるところがよいと思います。

スタッフA

2012.03.31更新

当院スタッフの糖質制限(低炭水化物)食体験記・・その2

H23年7月X日

私が実行したのは、①夕食に炭水化物を食べない ②間食は控える この二つで
す。
①の主食を抜くというのは、おかずは普通に食べられるし全然楽勝でした。
②の間食はそれまで好きな時に好きなだけ食べていたから、ちょっとつらかったけ
れど、まったく食べないというわけじゃなく、自分へのご褒美としてたまには食べて
いたので、だんだんに慣れることができました。

平成23年9月X日

体重は2カ月で56kgまで落ちたが(-3kg)、それからは横ばいになってしまってい
る・・
少しフラストレーションを感じるようになりました。
ずっと食事療法を続けておられる糖尿病患者さんたちの苦労が少しわかったよう
な気がしました。

院長に相談したところ、「体重は直線的には下がらない。途中で必ず踊り場が来る
ものだから、こう着状態になってもあせらずに続けること」との答え。

気を取り直して、辛抱強く続けてみることにしました。(次回に続く)

スタッフA

2012.03.29更新

当院スタッフの糖質制限(低炭水化物)食体験記・・その1

当院のスタッフAさんが、糖質制限(低炭水化物)食に挑戦し、見事減量に成功しました。
その経過を3回にわたってお伝えします。(女性のダイエットの話題なので、匿名とさせ
ていただきます。あしからず・・)

平成23年6月X日

検診にて人生最高体重(59kg)を記録、コレステロール値も基準をオーバー!
これはまずいと思い院長に相談したところ、糖質制限食がいいんじゃないかと
教えてもらいました。

これは夕食の炭水化物を抜くだけで、面倒なカロリー計算は必要ないという
シンプルなものです。当院に通院している糖尿病患者さんのなかにも実践され
ている方がいて、成果が出ているようです。

これならできるんじゃないかとチャレンジを決意しました。(次回に続く)

スタッフA

2012.03.24更新

注目されるアンチエイジング・サプリメント(その2)・・メラトニン

メラトニンは、脳にある松果体から周期的に分泌されるホルモンです。血液中のメラトニン濃度は、日中は低く、夕方頃に上昇し始め、深夜12時ごろにピークに達し、その後朝に向けて徐々に減少して行きます。生体のリズムは日、週、季節、年などの単位で変化しますが、そのうちで約24時間を周期とするリズムをサーカディアン・リズム(体内時計)といい、このような血液中のメラトニンの濃度の変動によって制御されています。

メラトニンは以下のような多彩な作用を持つことが知られています。

1.体内時計の調節
2.睡眠の維持と質の向上
3.時差ぼけの解消
4.抗ストレス作用
5.抗酸化作用
6.免疫力増強作用
7.抗腫瘍作用
8.抗うつ作用

メラトニンの分泌は7歳でピークに達し、その後、思春期になると急激に減少し始め、40歳では20歳の時の約半分にまで減少し、その後も加齢とともに減少を続けます。

メラトニンの分泌の減少とともに、「寝つきが悪い(入眠障害)」、「途中で目が覚めやすい(中途覚醒)」といった睡眠障害が出現するようになります。また、「体内時計が遅れ始めた」という警報が全身の諸器官に発せられるため、女性では卵巣の機能が低下し、女性ホルモン(エストロゲン)の濃度が低下して閉経期に入ります。男性では精子は依然として作られるものの、精巣は衰え、男性ホルモン(テストステロン)の産生量は減少してゆきます。免疫能力も低下し始め、その結果、感染症、癌、自己免疫疾患などにかかりやすくなります。

このような理由から、メラトニンは加齢に伴う睡眠障害の治療、および老化の予防(アンチエイジング)のために使用されています。
老化の予防の目的で用いる場合には、1日に0.1mg~1.0mgの少量を服用します。睡眠障害の治療の目的で用いる場合には、0.5mg~10mg程度の量を服用します。

睡眠薬や鎮静剤の服用で、睡眠時間は確保されますが、睡眠の質はなかなか改善しません。中高年以上でメラトニン分泌が低下している状態にある人の睡眠障害の治療にはメラトニンが最適であると考えます。メラトニンは睡眠の質を改善するとともに老化を遅らせることが期待されます。

このように、メラトニンは、前回ご紹介したDHEAとともに、健康長寿のカギとなるサプリメントといえます。国内ではまだ販売されていませんが、当院で医療用として米国から直接輸入することが可能です。興味のある方はぜひご相談ください。

 

2012.03.23更新

注目されるアンチエイジング・サプリメント(その1)・・DHEA

2002年に、米国のヘルスケアの研究機関の最高峰であるNIHのRothらは、アカゲザルにカロリー制限をすることで寿命が延長することを証明し、体温が低いこと、血液中のインスリン濃度が低いこと、血液中のDHEA濃度が高いことが長寿と関係していることを明らかにしました。

DHEAは人間の体内に最も豊富に存在するステロイドホルモンで、女性ホルモンや男性ホルモンなどの種々のステロイドホルモンの前駆物質であることからステロイドの「母親」とも呼ばれています。

DHEAの働きについては、最近急速に解明されつつあります。九州大学の名和田教授らは、免疫力を高める作用、糖尿病・骨粗鬆症・動脈硬化・肥満を防止する作用などを報告しています。

血液中のDHEA濃度は加齢とともに急速に低下することが知られており、これは加齢により生活習慣病が起こり、悪化して行くのと相関していると考えられています。そして、DHEAのサプリメントを服用することにより、血液中のDHEA濃度を20歳の青年のレベルに維持する補充療法が、米国を中心に行われるようになっており、生活習慣病予防、老化の予防に有効であるという報告が増えてきています。

このように、DHEAは、次回にご紹介するメラトニンと共に、健康長寿のカギとなるサプリメントといえます。国内ではまだ販売されていませんが、当院で医療用として米国から直接輸入することができます。興味のある方は、ぜひご相談ください。

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