2014.06.04更新
妊娠高血圧症候群について
こんにちは管理栄養士の坂井です。
前回に引き続き、妊娠期の病気と栄養についてお話したいと思います。
今回は「妊娠高血圧症候群」についてです。
以前、この病気は「妊娠中毒症」とも呼ばれており、【妊娠中期以後になってからお母さんに高血圧、タンパク尿、浮腫(むくみや1週間に500g以上の体重増加)のいずれか1つ、あるいは2つ以上が現れる病気】のことを言っておりました。
しかし、医学の研究が進むにつれお母さんや赤ちゃんの障害に直接関係する異常は「高血圧」が中心であることがわかってきました。
言いかえると、【血圧が正常である限り、タンパク尿あるいは浮腫だけ、またはその両方が認められたとしても、それだけではお母さんや赤ちゃんに急激な異常の起こる事は少ない】ということです。
したがって、高血圧の妊婦さんは血圧が正常な妊婦さんと区別し、より慎重に管理されるべきなのです!
日本妊娠高血圧学会により「妊娠中毒症」という病名を廃止し、2005年4月から「妊娠高血圧症候群」という名前に変わりました。
上の図にあるように「妊娠高血圧症候群」を【妊娠20週以降、分娩後12週まで高血圧が見られる場合、または、高血圧にタンパク尿を伴う場合のいずれかで、かつこれらの症状が単なる偶発合併症によるものではないもの】と定義。
症状が単なる偶発合併症によるものではないもの???とは、たとえば「妊娠中に交通事故にあってびっくりして血圧が上がった」や「妊娠中に高血圧になり調べたら身体の中に血圧を上げる腫瘍が見つかった」という場合は妊娠高血圧症候群ではありませんということです。
さて、定義はこれくらいにしておいて、赤ちゃんや母体にはどんな影響があるのでしょうか。
妊娠高血圧症候群の重症(収縮期血圧160mmHg以上拡張期血圧110mmHg以上をいう)の場合は子宮や胎盤での血液が流れにくくなります。お腹の赤ちゃんはお母さんの胎盤から酸素を栄養をもらいますので、赤ちゃんは酸素・栄養不足になってしまうことがあります。最悪、胎児が機能不全を起こしまだ未熟な胎児を帝王切開でとりださなければなりません。
そして、お母さんにはどのような影響があるのか。
自覚症状があまりなく、重症になっても妊婦健診で異常が見つかるまでは自分では気付かない事も多く、言われてみれば頭痛や倦怠感、眠気などの症状があったなぁと気付く事も少なくありません。
主な症状として子癇、HELLP症候群、常位胎盤早期剥離などがあげられます。
子癇は「急激におこった高血圧によって脳の中の血液が増え、脳の中にむくみが起きて、けいれんを起こす」と考えられています。 分娩中に痙攣してしまい痙攣しないように注射を打って処置するとも聞きました。
HELLP症候群は「妊娠の後半からお産の後に発症しやすい疾患で血液中の赤血球が壊され、肝機能が悪くなり、血小板が減少する」と言われており、分娩中に大量出血した場合止まらなくなると聞きました。
常位胎盤早期剥離は「子宮の正常な位置に付いている胎盤が赤ちゃんが生まれる前にはがれてしまう病気です」
剥離が大きいと出血性ショックを起こしたり、お腹の中の赤ちゃんが亡くなる事になります。
代表的な症例しか上げていませんが、たかが高血圧と放置してあとから後悔しないように、妊娠前、妊娠中はバランスのとれた食事を摂る事が大切ですね。
逆に、ダイエット食のように極端にカロリーを減らしたり、塩分を減らしては身体の機能が働かなくなりますので、あくまで適正カロリーは摂りましょう。
血圧が上がりやすい方は減塩減塩とうるさいくらい言われておりますが、つわり中などはどうしても味の濃いものが食べたくなりますよね、つわり中をずっと継続しないように安定期を迎えたらつけものやふりかけは控え、味噌汁は一日1回など決めてあまりストイックに食事制限をせず適正エネルギーと塩分は10g以内に抑えましょう(妊婦で高血圧ぎみのかたは7gまで)
コツとしては全部薄味だと食べているのも足しくないのでどれか一品は普通に美味しく食べられるぐらいの塩分にし、お浸し、サラダ、味噌汁などは塩分控えめなど工夫しましょう。
汁ものは顆粒だしを使うとすぐに塩分が上がってしまいます。かつおから取り、一日分作っておけば煮物やお浸しにも使えますよね!
妊娠中は一人の身体ではありません。病気になってからでは遅いので普段から予防しましょう。
2014.05.28更新
妊娠期の体重管理について
こんにちは管理栄養士の坂井です。
もうすぐ6月となろうとしておりますが、今日はとても暑いですね。真夏過ごしていけるか不安な坂井でございます。
さて、私ごとではございますが、ただいま妊娠7ヵ月を迎えようとしております。
せっかく妊娠という貴重な体験をしているところなので今回は妊娠期の体重についてお話したいと思います。
私自身、妊娠前は比較的何を食べても太りにくい身体であり、安定期を迎えた今、食欲がわき妊娠前と同じように間食をしておりました。
そして、産婦人科で定期健診をするたびに面白いほど体重が増えていくではありませんか。非妊娠時から比べ妊娠6ヵ月で5kgほど増加しました。個人的にはこれくらい大丈夫かなと思っていたのですが、助産師さんから「体重増加は8kgまでに抑えましょうね」と衝撃的な一言。もう3kgしか増やしちゃいけないなんて・・・。6ヵ月くらいの胎児の重さは600~700gほど、たしかに増えすぎ?
そこで調べてみました。
妊娠期の体重増加とBMIの関係です。
自分の母親世代では妊娠したら2人分食べなさいとよく言われたようですがそれは戦前、食べ物がなく必要最低限の栄養素を確保するのも困難な時代の話であり、戦後飽食の時代となり食べすぎで肥満になるという時代となってからは妊婦も栄養を摂りすぎ胎児が巨大化し難産になるという時代に。現在では「小さく産んで大きく育てる」という方針に変わっております。(しかし、小さくといっても未熟児のような大きさではいけませんよ!!)
現在、産院にもよりますが、非妊娠時のBMIから計算して体重増加を決めているそうです。(つわりで減ったところから、という産院もあります)
上記の表を見てわかるように米国に比べ日本の基準はとても厳しいですね。しかし、米国人と日本人では体の大きさが違うのでしかたがないことかもしれません。
私はBMI普通より少し痩せのほうにあてはまるので8kg増加ということになります。
助産師さんからの指導で参考になったのは「糖質はなんの栄養素もないから糖質を少なめにして赤ちゃんに必要な良質なたんぱく質や緑黄色野菜を多めに摂ってくださいね。」とここでも糖質制限の要素が少し取り入れられているなぁと感じました。
しかし、助産師さんはあくまで必要最低限の糖質は必要であり、たんぱく質・脂質を適度に摂るという意味で言っており、決して当院の糖尿病患者さんのように1食炭水化物を抜けとは言っておりません。
妊婦でたんぱく質を多めに摂るというのは多少なりとも胎児に食物アレルギーや水銀などのリスク(たまごやまぐろに含まれる)もあるため、あくまで適正の量を摂ってくださいとのことです。
適正体重適正体重と騒がれている中、痩せの妊婦も問題視されており、これも母体の痩せすぎにより飢餓状態となり胎児が本能的に栄養を取り入れようとするので将来赤ちゃんが糖尿病になりやすいとも言われております。
ですので、自分は体重増えすぎだ、と自己判断せず医師にきちんと相談して体重管理しましょう。
2014.05.17更新
笑いは健康のもと!
こんにちは。管理栄養士 南です。
本日は、笑いが私たちの健康に重要なポイントであるという話題について、お届けいたしますね。
私は健康診断を以前受けた際、コレステロールがとても高い時がありました。
その時になぜ…と思い生活を振り返った所、思い当たることはただ一つ。ストレス。かなり無理をしていた時期であり、これは体が休めというサインかも・・・と感じた事があります。
血糖値や血圧もストレスの影響を感じる時があります。
とは言え、生きていく上でストレスのない生活なんてありえませんよね
要は自分の許容量とストレスの度合い、いかに発散できるかと言う所にかかってくるのかもしれません。
前置きが長くなりましたが、と言う事で本日のタイトルに辿り着いたわけです
『毎日の笑いは血中コレステロール値の改善を助け心臓発作のリスク低減にもつながる』との研究が2009年米国生理学会年次集会で発表されています。
2型糖尿病で高血圧・高コレステロール血症のある成人20人(平均年齢50歳)を対象に実験を行っています。参加された患者さまは糖尿病の治療を受け、降圧剤とコレステロール降下薬を服用していらっしゃいました。
参加者様を
① 生活に笑いを積極的に取りこむ群
→お笑い番組・コメディを自分で選び毎日30分以上視聴
② 現在の治療と変わりなし。上記の指導なし
に分け12ヶ月後に血液検査を実施。
① 善玉HDL26%上昇 炎症マーカーCRP66%低下
② 善玉HDL 3%上昇 炎症マーカーCRP26%低下
という結果となったそうです。
この実験を行ったベルク博士は、「笑いは受けている治療に対する付加価値効果があると考えられる。自己管理を伴う病気の治療はそれが原因でストレスに悩まされる。治療が長期にわたる病気は、ストレスを解消し緊張をやわらげる笑いを上手に生活に取り入れる事は大切だと思う」と述べています。
他にも、英国バーミンガム大学とオクスフォード大学の研究者が1946年~2013年に発表された785件の研究を解析し、笑いのメリットを検討したものがあり
笑いには・・・
・笑いが血糖値を下げる
筑波大学教授らの実験。
新喜劇を観劇し大笑いした後で測った食後血糖値に効果が認められた。
・笑いが血圧を下げる
副交感神経が活発になり血圧上昇ホルモンの上昇が抑えられる。
・笑いで免疫力アップ
生命活動に必要な自律神経を刺激。この刺激が免疫機能活性
ホルモンの分泌を促す。
・笑いで消費エネルギーが高まる傾向がある
リラックスした状態で筋肉が動かされ横隔膜が刺激され腹筋を引き
締められる。
・笑いは対人関係を良好にする
「笑いは伝染する」と言う通り周囲のムードが協調的になる。
対人関係のストレスが減り社会的な相互作用が改善する傾向がある。
と発表をしています。
健康的な子供は1日平均400回笑い、成人になると15回に減るらしいんです。
こりゃまずい
お笑い番組を見て馬鹿笑いをしている主人を、いつも冷たい目で見ていた私ですが、気持ちを改めなければ・・・
この文献の最後は・・・
笑っているときに息を吸いすぎると異物を混入したり、喘息発作を誘発したり、尿失禁を起こす可能性もあるので、毎日をほどほどに笑って過ごしましょうと締めくくっていました。
2014.05.07更新
5月のえいようだより発行しました。
こんにちは管理栄養士の坂井です。
GWもあっという間に終わってしまいましたね。皆様はどこかおでかけになられましたか?
私は土砂降りの雨の中、モリコロパークで開催されたうまいもの祭りに行ってきました。全国の名物が一か所で食べられるという画期的なイベントなのですが、雨で体が冷えるといけないから温かいもの食べようだとかそんなことばかり考えておりました(笑)でも、各地の色々なものが食べられたので満足です♪
さて、今回のえいようだよりは「鶏胸肉のみそマヨ炒め」です。材料に片栗粉を使っておりますが、鶏肉の水分をしっかりふき取ってもらうことによって余分な粉をつけなくてすむので実際よりももっと糖質量が少ないかと思われます。一緒に炒めるまいたけですが、キノコ類は炭水化物のほとんどが食物繊維なのでこれでもボリュームが足りない時はキノコ類を増やしてかさ増しすると良いでしょう。
脂が少ない淡白な鶏胸肉ですが、最後にマヨネーズで和えるのでとても満足いく一品となっております。
ぜひつくってみてください♪
2014.04.30更新
糖尿病・メタボのための低糖質麺のご紹介!
こんにちは管理栄養士の坂井です。
ゴールデンウィークだというのに雨が多く、なかなか外におでかけになれなくて残念です。そんな時は本を読んだり、映画を見に行くというのもいいものですね。
さて、今回は低糖質な麺をご紹介いたします。最近、ネットでも様々な低糖質商品が出てきてますね。
今回紹介する麺はこれからの季節にぴったりな「とうふそうめん風」という大豆でできた麺です。
見た目はそうめんと変わらず、食感は豆腐とそうめんを足したようなちょっと歯ごたえのある麺という感じでしょうか。
付属でごまだれやめんつゆがついているので、そうめんをたべるように錦糸卵やきゅうりをつければ立派な食事に大変身です。しかも茹でる必要がないので、暑い夏に鍋に湯を沸騰させてーなんていう作業もいらずとても便利です♪
気になる栄養価のほうは・・・。
糖質量としてたれつきで1食10.4g!!
このとうふそうめん風と普通のそうめんを比較してみました。
●とうふそうめんふう(150g) (たれ)
エネルギー 69kcal 62kcal=131kcal
たんぱく質 5.3g 1.6g=6.9g
脂質 2.5g 3.8g=6.4g
炭水化物 7.1g 5.4g=12.2g
食物繊維 2.0g 0.4g=2.4g
糖質 5.1g 5.0g=10.1g
塩分 0.2g 1.9g=2.1g
●そうめん(ゆで150g) (めんつゆストレート)
エネルギー 191kcal 13kcal=204kcal
たんぱく質 5.3g 0.7g=5.9g
脂質 0.6g 0g =0.6g
炭水化物 38.7g 2.6g=41.3g
食物繊維 1.4g 0g =1.4g
糖質 37.3g 2.6g=39.9g
塩分 0.3g 1.0g=1.3g
比較してみると、とうふそうめんのたれの糖質量は高いものの、それでもそうめんの糖質量には及びません。
スーパーやコンビニで手軽に買えるのもとても便利ですので、ぜひためしてみてください
2014.04.22更新
ゆっくり食べるにチャレンジ!
こんにちは。食べて健康がモットーの管理栄養士 南です。
先日「食事誘導性熱産生(DIT)」について紹介をしました。
今日はその続きで、DITを上げるポイントの一つ「ゆっくり食べる」にチャレンジをしてみたいと思います。
まず、ゆっくり食べるメリットについて考えてみますね
以前、スポーツ選手を2グループに分けハンバーガーを食べてもらい満腹になった時点で手を上げてもらうという実験をしていました。
手で食べたグループとナイフとフォークを使ったグループに分け実験を開始。
すると、どちらも同じくらいの時間で満腹になっと手を上げたんです。
当然、ナイフとフォークを使うと手間がかかるため食べる量は減っていました。
(半分ほどだったと思います)
後日、グループを入れ替えて実験をしても同様の結果が得られました。
やはり食事の満足度は食べた量ではなく、食べるのに要した時間がポイントだと改めて実感。
また、古代の食事と現代の食事を比べてみたデータを紹介しますね。
卑弥呼の時代の食事を復元し食べた所4000回噛む必要があり、食事にかかった時間は50分
現在の食事は600回で11分
現代人はアゴも退化しちゃうはずですね
歯の話題続きでもうひとつ。
愛知県の65歳以上の健康な方、約4500人に歯の状態をアンケートした上で、その4年後の間に認知症を発症したかどうか調べた結果
『自分の歯が20本以上ある人』に対して
『歯がほとんどなく、入れ歯も使っていない人』
では後者の方が認知症になるリスクが1.9倍
『自分の歯が20本以上ある人』と
『歯がほとんどなく、入れ歯を使っている人』
ではリスクが1.2倍に高まっていたという結果が出たと言う記事を読んだ事があります。
自分の歯の有無もありますが、入れ歯を使っても良く噛んで食べると、健康寿命を延ばす事が出来ると言えるのではないでしょうか。
以上の事から、ゆっくり食べる(よく噛む)メリットをまとめてみると・・・
・DITが上がり痩せやすくなる
・良く噛む事で胃腸の負担が減る
・噛む事で満腹中枢を刺激し、食べすぎの予防ができる
・噛む事で脳を刺激し、認知症を防ぐ事が出来る
とは言うものの、習慣とはかなしいもので仕事をしていると時間に追われる事が多いのが現実。最初は意識をしていても、気がつくと「あッ・・・食べ終わっちゃった・・・」と言う事が多いんですよね。そこで、いくつか対策を考えてみました。
・細い箸を使い、一口量を減らす→早速極細箸をネットで注文
・食材を大きめに切る→噛みきることを増やす
ナイフ、フォークを使い食事に手間をかける
・硬めに茹でる→同じ食材でも茹で加減で血糖上昇が違います
硬く処理をした方が血糖上昇が抑えられる事がわかっています
・骨付き、殻付きを意識して購入→食べる手間をかける
・飲み物に注意→食べ物が残っている状態で飲み物(汁ものを含む)を飲むと
流し込んでしまうため
そろそろ、老後をいかに楽しく健康に過ごせるかを考えるお年頃の南です。
他にも、良いアイデアや実践している事がありましたら、ぜひ教えてください
※健康になるための実践です。上記の事で痩せちゃいけない方の体重が減ってしまう場合は中止の上、医師や管理栄養士に一声かけてくださいね。
2014.04.22更新
食事誘導性熱産生
みなさんこんにちは。管理栄養士 南です。
本日のタイトルは・・・漢字が並んでますね~
「食事誘導性熱産生」と書くと難しく聞こえますが、簡単に言ってしまうと「食事をする事で発生して消費するエネルギー」の事です。
体の消費エネルギーは大きく、基礎代謝、生活活動代謝、食事誘導性熱代謝にわかれています。
基礎代謝は、年齢・性別・体格などによって変化をします。
生活活動は、運動や日々の生活スタイルが大きく関係をしてきます。
食事誘導性熱産生は食べ物を消化吸収する際に消費するエネルギー。
少し前から、食べる時間、食べるもの、食べ方によって消費エネルギーが変わってくる事がわかってきました。
特定保健指導をしていた際に対象者様から「大して食べていないのに体重が増えるんだよ・・・」とお聞きする事が多く、食事の聞き取りをさせていただくと朝食欠食率の高さを実感していましたが、正にココ
この食事誘導性熱産生(以下DIT)は食べる時間によって発生するエネルギーが違うんです。
朝食を食べた際に発生するエネルギーが一番高く、昼夜になるに従って減少をしていきます。
(朝食は夜食の4倍のエネルギーが発生します)
朝をしっかり食べると、午前中燃えるエネルギーが多くなり代謝が上がると言う訳です。
他にもこのDITを上げるポイントとして
・温かいものを食べる
・香辛料を上手に取り入れる(胃腸の弱い方は注意)
・ゆっくりよく噛んで食べる
・食事のバランスが整っている
と言う事がわかってきました。
朝食の習慣のない方には耳の痛い話かもしれませんが、カップスープやインスタントみそ汁にちょっと七味を振って飲む事から始めてみませんか?
食べない食事から、賢く食べて消費する食事へシフトのチャンスですよ~
2014.04.14更新
糖尿病・メタボのための糖質制限レシピNo.17…低糖質グラタン
こんにちは!管理栄養士 南です。
初夏を思わせるような日もあれば、花冷えを感じるような日もありますね。
皆さま、体調にお変わりありませんか?
本日は4月の「えいようだより」をお届けいたします。
取り上げたレシピは【グラタン】
ホワイトソースは小麦粉・バター・牛乳を主成分としているため、粉+乳糖の糖分が高くなってくるメニューです。そこで、とろみを片栗粉でつけ牛乳の代わりに豆乳を使うレシピを考えました。
豆乳の糖質は牛乳に比べて35%ほど低くなっています。
しかし、調整豆乳を使ってしまうと糖質が多くなってしまうので注意して下さいね。
カレーやホワイトシチュー等、とろみがあるお料理は小麦粉が使われている事が多く糖質量が高くなりがちです。でも、我慢!我慢は面白くない
そんな時こそ知恵を絞って、楽しもうではありませんか
ご飯を炊くときに、マンナンヒカリを一緒に炊き込みスープカレーにするとグンと糖質ダウンができます。
とろみが欲しい時は、片栗粉やコーンスターチを使うと糖質オフで楽しめますよ。
カボチャや芋類は控えてるのもポイントです
私は冬が旬のほうれん草を使ってしまいましたが、春キャベツでも美味しくできると思います。
「こんな食材も美味しくできたよ~」と言う感想、お待ちしています
2014.04.03更新
糖質制限と調味料について。
こんにちは管理栄養士の坂井です。
暖かくなり桜も満開になりましたね。寒がりの私はやっと冬眠からさめたような気分です。
さて、今回は調味料について説明したいと思います。
糖質制限をする際にみりんや砂糖などが使いずらいので煮物がなかなか作れなかったりしませんか?
たしかに、お砂糖やみりんを計らず、まわしいれるように入れてしまっては血糖値に影響を与えかねませんが、きちんと計量する癖をつけて糖質量を把握できれば簡単に管理することができます。
糖質制限をがんばっている患者さんのために一目でわかる表を作ってみました。主婦の方は知ってる方が多いかもしれませんが、調味料の比重によって計量スプーンに入る重さも違います。もちろん知ってるわ、と思うかもしれませんが種類によってこんなに量が違うの?なんて思っていただければ幸いです。
↑右に書かれている「GI値」とは「グリセミックインデックス」の略で人の体内でブドウ糖に代わって血糖値を上昇させるスピードを数値化したもので、数値が60以下の食材が望ましいとされています。(血糖上昇がゆるやかな食材)
見てわかるように、砂糖類はすべて60以上あるので、やはりきちんと計量して少量にとどめたいところです。はちみつやメープルシロップは砂糖よりGI値がが低いですが、計量スプーンにいれると小さじ1で7gもあります。カロリーも炭水化物も多く摂ってしまいがちなので注意しましょう。
そして意外にGI値が低いのが「みりん」です。糖質制限ではみりんは大敵と思われていましたが、GI値の点からみると割と低く出ております。ですが、こちらもアルコールであり甘い調味料なので気を抜かずきっちり計量して量を把握しましょう。
煮物などでみりんと砂糖両方入れるものもありますが、ここは糖質制限としてみりんのみ量を計って使用するなど工夫しましょう。
あと、みりんだったらいいやというので甘露煮などのしょうゆとみりん、砂糖を大量に入れて煮炊きするような調理は血圧と血糖値に影響を及ぼすので、そういった調理は控えた方がいいです。
きちんと計量して美味しく楽しく糖質制限しましょう♪
当院では糖質制限食を用いた診療を行っていますので、お気軽にご相談下さい!
2014.03.24更新
南家の食卓 パート3
南です。我が家の食事調査3日目最終日をアップします
この日は・・・
調査書を分析しながら反省中
自分の食事の栄養分析は学生時代以来。とても良い機会となりました。
写真撮影もしたので色どりやバランスを意識しなかったと言えば嘘になります。
レコーディングダイッエットの効果も実感しましたよ~
朝 :トースト スモークサーモン ポテトサラダ ウインナ
キュウリ プチトマト カフェオレ フルーツヨーグルト
昼 ご飯 サラダ 人参グラッセ 卵焼き
すき焼き風煮
夜 天ぷらそば 南瓜のソテー ほうれん草炒め
基準値
エネルギー 1650~1950Kcal
たんぱく質 65~78g(標準体重あたり1~1.2g)
脂質 63~74g(Kcal-蛋白×4-炭水×4)÷9
炭水化物 206~243g(50%)
この日のメニュー
エネルギー 1559kcal
たんぱく質 62.8g
脂質 50.4g
炭水化物 208.0g
炭水化物が高くなっています
この日は夕食が麺類だったので、アルコールは無。
ポテトサラダ、南瓜と炭水化物の多い野菜が重なっています。
こうして写真を見て振り返ってみると、気がつく点がたくさんあります。
麺類1食分の炭水化物は、ご飯200g(大きめのお茶碗1杯:外食時のご飯と同量)程度あります。患者さまから「うどんより蕎麦の方が良いんだよね?」と聞かれることが多いのですが、炭水化物面からいえば同じ。麺類は概して高炭水化物食となってきます。そして、おかずが少なくなるので、たんぱく質や脂質、食物繊維は少なくなってしまう傾向があります。
とは言え、私は麺類好き・・・
休みの日の昼食は麺類になることも多いんです。
そんな時は、焼きそばやうどんの麺を3人で2つにして具を多くしたりしています。
糖質制限を意識していらっしゃる方は、麺類の時はちょっと工夫が必要かもしれませんね。
また、南瓜・レンコン・イモ類・栗・トウモロコシ・銀杏・そら豆なども糖質が多めの野菜となります。私も今回重なって使ってしまいましたが、夕食を作る際にはその日のメニューを振り返る事の大切さを改めて感じました。
そんな事面倒だぁ~と言った、そこのあなた
是非頭の体操と思って取り組んでみませんか?
食事作りを認知症予防に活用している自治体もあるくらいなんです。
作りながら片付けをしたり、煮炊きをしている間に茶碗を用意したり・・・。頭と体を同時に使う事がポイントそして新しいメニューを考えたり手順や調味料をいつもと変えてみる事も大切と聞いています
食べる事は生きる事、そして出来る限り自分らしく生きていきたいというのは誰もが思う事ではないでしょうか。食のアンテナ感度を一緒に上げていきましょう
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